全前置胎盤の出産②子宮摘出は回避 2度目の警告出血で緊急帝王切開

前置胎盤による警告出血で緊急入院したのが33週3日でした。次に警告出血があったら、出血量によっては当日中に緊急帝王切開になると伝えられました。
妊娠中は不育症の治療、血栓予防としてヘパリンを1日2回打っていました。出産の2日前まで打つ予定でしたが、帝王切開が前倒しになる可能性が高くなり、出血リスクから注射をすぐに止めるように言われました。

2度目の警告出血

入院4日目。NSTの準備をしていたら再び警告出血がありました。ドバドバと出血して止まらなくなり、緊急帝王切開が決まりました。
夕方だったので手術日は翌日に。平日かつ日中のオペが望ましいとのこと。そこを逃して、人出が少ない夜間・土日になるのを避けたかったそうです。

私自身も、ヘパリンを打てない状況に焦燥感が募っていたので「お腹の子が生きてるうちに切ってほしい」と泣きながら伝えました。医師が前置胎盤の話をしていても、私はひたすら不育症を恐れていました。自分の子の心臓が静かに止まっちゃうんです。そういう身体、そういう病気だから。早産になることよりも急に心臓が止まること(不育症)が恐怖でした。

「ヘパリンを止めたら赤ちゃんの心臓が止まってしまう」と訴えても医師には響かなかったけど、見方を変えれば、出血したおかげで34週でオペしてもらえたんです。37週以前に、不育症を理由に帝王切開をしてくれないので(うちの病院は)この状況を前向きに捉えました。

事前にMRI、自己血貯血

事前にMRIを撮り、癒着胎盤の状態を見てもらいました。癒着しているか、癒着を剥がせるか、子宮摘出になるかどうかはお腹を切って、実際に見てからじゃないと分からないそうです。

また、管理入院中に自己血貯血の予定が組まれます。
私の場合は帝王切開が前倒しになって自己血が間に合わず、普通に輸血しました。

子宮摘出は回避

うちの病院は帝王切開でお腹を切って出した後、顔の近くに赤ちゃんを持ってきてくれるそうです。が、私は途中で全身麻酔になり、意識がなくて産声を聞けず、オペ当日は我が子に会えませんでした。

分娩台で自分の意識が戻ったとき「赤ちゃんは生きていますか?」と真っ先に質問しました。生きていると言われて感動しました。次に「子宮はまだありますか?」と聞いたらありますよと言われて、大事にならなかったようでホッとしました。

帝王切開、特に全身麻酔だと、目が覚めたらオペが終わっていて、産声も聞けなくて、夢がないお産ですよね。赤ちゃんと一緒に頑張るとかないから。でも我々夫婦は悲しいお産しか知らないので、母子ともに無事というのは奇跡でした。


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