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【日記】2023.06.09

先日、小川洋子さんの
「からだの美」というエッセイを読み、
ハダカデバネズミの皮膚が
美しく見える趣旨のエピソードにつられ、
図書館で借りてしまった。

ハダカデバネズミの本を。

こんなん面白そうだもん。成人女性が借りるの
ちょっと恥ずかしかったけど読みたさが勝った。


この本には、見てわかる通り
ハダカデバネズミについての
あれこれが綴られている。

脊椎動物なのに、
女王と数匹のオスだけしか子をなさず、
コロニーを作って生活している
ハダカデバネズミちゃん。

となると繁殖行動を行わない個体が
ほとんどになってくるけれど、
そこでまた「兵隊デバ」や「働きデバ」の
階級が生まれ、それぞれの役割を担っている。

ネズミなのに毛は無く、
ぶよぶよの皮膚に覆われる姿は
かなり衝撃的でユーモラスだ。



極めつけに、ハダカデバネズミは喋る。

「喋る」というと人間みたいに言葉を交わす
イメージになってしまうかもしれないけれど
ちょっと違う。

ハダカデバネズミたちは「ちゅ」「ぶひ」とか
そんな感じの音声を使い分けて
コミュニケーションをしているそう。

すごいし、変だし、どんどん興味が湧く。


この姿になったことにも意味がある。

毛がないのはダニやノミなどの虫が
つかないようにするためだったりするし

皮がダブダブなのは地中で暮らす中で
穴にひっかかって破れないように
皮膚に遊びを持たせているからだ。


既にここまで読まれた方は
ハダカデバネズミについて少しだけ
興味が湧いてきているのでは無いだろうか。

更に、ハダカデバネズミの社会性も
かなり面白く、
今のところ自分で子どもを生みたくない私は
ハダカデバネズミになりたい……とすら
願ってしまったほどだ。

女王デバが勝手に子ども(自分の遺伝子と近い)を増やしてくれて、自分はのほほんと役割をこなしておけばいい。

あの小さな脳みそでは、そんなに深く物事を
考えなくてすむだろうし、
ハダカデバネズミの生き方は
案外すてきかもしれない。


今後もハダカデバネズミの話題やニュースが
あったら、きっと見てしまうんだろう。


【今日読んだ本】

●岩波科学ライブラリー 生きもの ハダカデバネズミ 女王・兵隊・ふとん係(吉田重人・岡ノ谷一夫)

●オールアラウンドユー(木下龍也)

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