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柏餅に震えた(こんなとこにも「産めよ、増やせ」かーい)

私は、和菓子が好きだ。あんこLove。

ばあちゃんっ子だったのもあってか、
あんこが入っているお菓子は大体好き。

中でも好んで食べるのが、あんこ×クリーム。
または、あんこ×お餅。

もちもちして甘いものなんて、もう、
温かいお茶と一緒に楽しんだら
合法的に天国を見れる……。

しかし、問題がひとつ。
我が家の大蔵省・旦那さんがあんこ苦手ボーイなのである。

シレッと買ってひとりで食べたら良いじゃん!
と言われそうだけど、一緒に食べたいんだもの。
ふたりで居るのに1人だけ食べるのは何か切ないんだもの。

あんこを物欲しそうな目で見ていると
「買っていいよ〜」と我が家のブッダが
にこやかに甘やかしてくるけれど
私は君と一緒に食べたいんやで…
ひとりで食べるためなら要らないです…
と、なってしまう。

そんな理由で、普段 私はあんまり和菓子に
ありつけないのである。

しかし、私にもチャンスは巡ってきた!
時は、5/5。
もうお分かりだろう、端午の節句だ。

「季節の行事だから〜」と理由をつけて
旦那さんと共に和菓子を食べることの出来る
素敵な日!!!!

季節の物だから、専用コーナー
出来てるんじゃないかな〜と
見物しに行ったイオンで、見つけました!
柏餅コーナー。

ルンルンと歩み寄る私。
この時点で既にいつもよりテンション高めである。

更に、5/5という
1年の中で最も柏餅の消費が促される日、
柏餅の本番の日と言っても過言では無い
その当日であるにも関わらず、
柏餅ちゃんたちには「1割引」のシールが…!

これは買わない手はないぞ!
と、最高潮のにやけ顔で手を伸ばしたその時。
見つけてしまったのです。
柏餅のポップに書いてある、柏餅の由来を。

そこには、
「どうして端午の節句に柏餅を食べるの?」
との文字が。


知らない知らない!え、確かになんで?
となるよね。私もなりました。
そんで読むよね、気になるし。

理由は、

“柏の木の葉は、新芽が出るまで古い葉が落ちないという特性から、新芽を子ども、古い葉を親に見立て、「家系が絶えない」さらには「子孫繁栄」と結びつけたわけです。 そのため、柏の葉で巻いた柏餅は、縁起のいい食べ物として定着しました。”

とのこと。
ここです!ココここ!!私が震えたのは。

瞬時に色んなことが頭をめぐって、
イオンの一角で固まってしまいました。


「全然なんでもないやん、何がそんなに引っかかるの??」
と思われる方もいるでしょう。


けれども私は、結婚生活3年目にして
色々な理由から子どもを望んでなくて、
今後も望むか分からない。

周囲や家族からは「子どもはまだ?」と
実際に言葉にされたり、

更には「女はタイムリミットあるからね」と
クソバイスされたり、
(こっちだって成人女性なんだから、それなりに分かってやってるわボケェ)

「なんで子ども作らないの?」と聞かれたり。
(なんで子どもを作るのに理由は要らないのに、子どもを作らないことには理由を求めてくるの?そこんとこ先に教えてくれる?)

まあ、簡単に言うと「普通はこうでしょ」という
考え方や圧力に、それなりにボコボコにされて
きているわけです。

自分たちの思想で子どもを作らないのだから、
強い心で立ち向かわないと!
とかここで思った人が、もしいたら、
たぶん想像力の欠如が著しいので、
もう一歩先を想像しようとしてみるか、
他者との関わりを絶つことをオススメします。


他の人たちは何も感じないことかもしれない。
でも私は、イオンで柏餅を食べる理由を読んで震えた。こんな所でまで「子どもを作れ」「増やせ、絶やすな」って、言ってくるんだ…と。


それと同時に、子どもを作ろうと思ってない
つまり、子孫繁栄を願ってない私たちには、
柏餅を食べる権利すら無いように感じました。

一瞬の時間だったと思うけれど、
予期せぬ圧力や痛みに対して、すごい速さの思考で自分への励ましを繰り出した。


「いやいやいや、これは歴史のお話で、今もそう願いながら食べろって話じゃないから大丈夫!」

「柏餅にも、柏餅を食べたい私にも罪は無い!ただの食事!!誰もが買える状態のものを私が買うんだから、私も食べる権利あるよ!!!」

その甲斐あって、無事にその場では立ち直り
1割引の柏餅をおうちにお迎えしました。
(しっかり食べたし、めっちゃ美味しかった。)

でも、1日経った今も何だかモヤモヤが残っていて、こうして文字にしています。

「増やせ、絶やすな」というのはきっと、動物としての人間の本能であり、子孫繁栄を願って柏餅を食べるのは自然な習わしなんだと思う。

そして私も、子どもを増やすことを強制させるように感じる可能性のある表記を全て改めろ!と言いたいのでは無い。

でも、令和の日本の今、人間の本能と 私の自我と 社会不安と…そんな色んな要素がぐちゃぐちゃになり、どれかが強くなったり弱まったりバランスを変えながら 私を形作っています。

人間の本能としては「子ども?今は作らない方がお互い(私たち&お子)のためかな。今後も作るか分からない。」なんて、“増やさない”選択をしている私たちは、バグなのかもしれない。

強気で自分の選択を持ち続けられる日もあれば、
周囲に流されたくなる時もあるし、
シンプルに子ども可愛いだろうから産みたいと思う日もある。
でも、1人の人間を産み落とすって怖い。
その後の一生を生きなきゃいけないのはその子で、私はその後一生 その子の親になる。
それが本当に怖くて、突き詰めると怖すぎるから、子どもを作ろう!と思えないのかもしれません。

今回の柏餅事件については、うまくまとめられないままだし、こんなことを書いてどうしたいのかもよく分からない。
無かったことにしたくなかったのかもなぁ。
こんな風に感じている人間がいるってことを知って貰えたら、もしかしたら同じような人に対しての想像力が働くかもしれないし。

こんな風に揺らいでグラグラで、
たかだか柏餅のポップ一枚にモヤモヤさせられるような、よわよわな面も抱えながら生きていかなきゃならない。
人間ってしんどいなぁ。
でも、そのしんどさが愛しい時もあるから
まだ生きているんだろうと思います。

私だけが辛いとは思っていないです。
みんな辛い。
形の違うしんどさを抱えて生きてる。
本当に偉いよねぇ〜、私たち。
あなたが生きててくれて私は嬉しいです。
頑張って生きようね。

今日はいつもに輪をかけて駄文でしたが
最後まで読んでくれて、ありがとうございました。

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