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PMFとは何か?スタートアップ投資術の要約Vol. 1

投資の目利きマガジンの新連載です。

今月から「みんかぶ」が運営するメディア「Kabutan」での新連載村上茂久のスタートアップ投資術-新世代アップルの見つけ方-
のポイント要約記事をお届けします。

「FUNDINNO」を通じて資金調達を行ったベンチャー企業の成長戦略が解説されています。

今回は、「捨てられた野菜」を使った新食材「ベジート」を展開する株式会社アイル(長崎県平戸市)の解説記事です。
アイルは、FUNDINNOでは、目標募集額の3倍超の9560万円調達をしています。

こちらはFUNDINNOのプロジェクトページです。

記事の要約と合わせて、投資の目利き力を鍛えるためのキーワード解説をお届けします。

目利きポイント①PMFしているかの見極め

ベジートはFUNDINNOでの調達前の時点で、すでに累計300万枚の販売を終えているため、PMFはほぼ達成できていたと言えるでしょう。だからこそ、FUNDINNOでも9560万円もの金額を調達できたと言えます。

村上茂久のスタートアップ投資術-新世代アップルの見つけ方-

そもそもPMFとは何でしょうか?

図解でイメージを掴んでいただければと思います。

PMF=Product Market Fitとは
商品・サービスが特定市場・顧客ニーズと適合している状態
顧客の課題を、どのレベルで解決できているかを理解する

PMFには達成のための順番があることを理解しておきましょう。

(1)Customer Problem Fit
「課題を抱える人たち」が実在するかどうかを検証し、人物像や課題の重要性の捉え方にずれがないかの確認

(2)Problem Solution Fit
解決策が「顧客→課題」の検証で出会った「課題を抱える人たち」に満足をしてもらえるかの検証

(3)Solution Product Fit
「解決策」が想定した通りの効果を、実際に開発したプロダクトが発揮できるかどうかの検証

村上茂久のスタートアップ投資術-新世代アップルの見つけ方-

図解すると下記のようなイメージです。

PMFとは何かを整理した図解

PMF達成の観点でベジートの事業を整理します。

社会課題解決の視点に注目が集まるベジートですが、ポイントはPMFしている・市場に受け入れられるようになっていることだと捉えることができます。

ベジートは「規格外野菜の廃棄」「食料自給率の低さ」「食料危機」といった社会課題を解決することを目的に開発されると同時に、日々の子供向けのお弁当の彩りや栄養面という課題(ペイン)を解決することなどを通じて、PMFを達成し、市場に受け入れられるようになったと言えます。

村上茂久のスタートアップ投資術-新世代アップルの見つけ方-

投資の目利き視点をまとめます。

投資の目利き視点
主要商品・サービスはPMFしているのか、またはPMFする可能性があるのか

ポイント解説

目利きポイント②成長戦略の見極め

続いて、2つ目の目利きポイントです。

成長戦略、成長の検証に関して解説します。

PMFが達成できると、ここからはどうやって、さらに事業を伸ばしていくのかという「成長の検証」が必要になってきます。言ってみれば、PMFの手前は「顧客の課題」や「プロダクトの価値」の検証を行うフェーズです。一方で、PMF達成後は、いかにして事業を伸ばすかの「成長の検証」のフェーズに変わります。

村上茂久のスタートアップ投資術-新世代アップルの見つけ方-

ベンチャー企業は急成長を前提に動いています。

成長を分解すると、どのような考え方になるかは投資の目利きのために理解しておきたいポイントです。

こちらも、図解でイメージを掴んでみてください。

事業を成長させるために、何に投資をするのかを整理する図

成長のために、商品戦略を変えるのか、価格戦略を変えるのか、流通や店舗戦略を変えるのか、広告戦略を変えるのか、この4つのどこに投資をしていくのかを見定めます。

筆者の村上さんによると、アイルは「工場や販売先を増やす(Place)」「広告宣伝費を増やす(Promotion)」ことが成長戦略を考えるポイントだと解説されています。

成長フェーズにおいては、とりわけ、サプライチェーンのアップデートが論点になってきます。例えば、工場を造ることで生産量を増やしたり、販路先を増やしたりすることで販売量を増やすということが考えられます。ベジートも販路を強化していて、現在、インターネットでの販売はもちろん、スーパーや100円ショップでも売られています。

PMFを通じて市場に受け入れられたことで、広告宣伝費を増やすという選択肢も出てきます。その際、ポイントになるのは、資金調達を通じて多額の資金を確保できるかどうかです。実際のところ、メルカリを筆頭とするメガベンチャーと言われる企業の多くは、広告宣伝費を多額に投入することで成長してきています。

村上茂久のスタートアップ投資術-新世代アップルの見つけ方-

成長戦略が具体的にイメージできると、投資判断も明確になるはずです。

投資の目利き視点をまとめます。

投資の目利き視点
マーケティングミックス4Pの中で、どこを強化していくことがポイントかを見極める

ポイントまとめ

まとめ

投資の目利きポイントとしてご紹介した2つの視点をまとめます。

投資の目利きポイント
1. 主要商品はPMFしているのか、今後する可能性があるのかを理解する
2. マーケティングミックス4Pの中で、どこを強化していくことがポイントかを見極める

ぜひ、Kabutanの本記事も読んでいただきながら、投資の目利き力を磨いてみてください!

最後まで読んでくださりありがとうございました!

今後の投資の目利きマガジンもお楽しみに!


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