今週の相場観&論点(FX) 6/24~6/30


今週の主なイベントは次の通りです。

ファンダメンタルに影響する今週の相場要因


❏相場見通し(FX)

先週は空気感悪い中ではじまりましたが、発表されたデータには空気感を改善する内容も含まれ、リスク選好になりました。円安が進んだ背景は、アメリカにより日本が為替監視対象に登録され、為替介入が封じられたとマーケットが考えたことが要因でしょう。

今週は「多くあるファンダメンタル材料」と「月末&四半期末要因」が強く影響します。
前者はPCEデフレータを中心に、経済指標など多くのファンダメンタル情報があります。後者は6月の株売り要因や月末の国債買い要因が重なります。7月から始まる米企業決算へ備える投資家も増えます。

アメリカでは7/31FOMCに向けて、参考データがおおくでてきます。PCEデフレータはもちろんCB消費者信頼感指数、ケース&シラー住宅価格指数、シカゴ購買部協会景気指数などです。

ファンダメンタル材料が多い一方で、人為的・季節的な要因による値動きもあるため複雑な相場観が想定されます。


❏ 注目される経済指標・イベント

▶PCEデフレータ&PCEコアデフレータ(米国)

FRBはデュアルマンデートで「インフレの安定と雇用の最大化」を謳っています。このうちインフレについての中心はPCEデフレータとなります。米国はインフレターゲット2%を掲げていますが、PCEコアデフレータ前年比の2%なのです。ゆえに注目されます。

▶PCE(個人消費支出)(米国)

知名度の低い指標ですが、PCEデフレータと同時発表されデフレータ計算の基礎になる経済指標です。アメリカの個人消費を測定する重要データで、小売売上高、CB消費者信頼感指数、GDP個人消費とならびます。
また、同時発表の「個人所得」は雇用統計で発表される「平均時給」と並ぶほど重要なデータです。

▶新興国の政策金利

今週はメキシコとトルコで発表があります。
前者には利下げ思惑、後者には利上げ思惑が燻ぶっており、今週の発表で動きがある可能性があります。メキシコはカナダが利下げをおこない、アメリカでインフレ減衰が起こっている現在、利下げに動く条件が整いつつあります。トルコは+38%(前年比)まで落ちたCPIが+75%まで復調しました。抑え込むため利上げをおこなうことも考えられます。

▶雇用統計&東京CPI(日本)

雇用統計は日銀のタカ派姿勢に影響を与えるでしょう。それ以上に東京CPI(東京都区部・消費者物価指数)は、全国CPIに比べて速報性が高く情報精度も高く、ファンダメンタルを測定するのに使えます。これも日銀の姿勢に影響するでしょう。

▶四半期末

四半期末とは、マーケットがポジション調整をすることが多くなりマネーの流れが増えます。株式ファンド等は利益確定や評価額を引き上げるためにポジションを動かしますし、機関投資家は国債ポジションを調節します。来月の決算を控え手仕舞いする投資家もいます。
こうした思惑は、一般的な常識と異なる相場観を作ります。普段なら買われる場面で売られるなどあるため、考慮が必要です。


(後記)
今週の相場観&論点については、記事の構成を検討中です。今のところこのスタイルで逝こうという形ですが、変更があるかもしれません。あくまでファンダメンタル視点で、為替相場に影響ある内容を中心にピックアップしていく所存です。

記事は以上です
また次の記事でお会いしましょう
Fundalia financial philosophy(FFP)

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