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「清洲会議」がおもしろすぎた。



2013年公開の三谷幸喜監督の作品「清洲会議」を何気なく観たら、
めちゃくちゃおもしろかったので、感想を書いていきます。


本能寺の変で、
明智光秀に殺された織田信長の
跡取りを決めるための「清洲会議」の話を
実話を基にして、描かれた作品です。

結果としては、
豊臣秀吉が推薦した(清洲会議の時は、羽柴秀吉)
信長の孫、「三法師」が跡を継ぐことになったのですが、

この映画から、学んだことは、

「勝負はやる前に8割型決まっている」
ということです。

百姓出身である秀吉は、
織田家五大将の中での立場は当時低く、
このような会議での発言権は、他の将と比べて高くありませんでした。

その中で
秀吉は、
清洲会議で自分の意見を通すために
つまり自分が今後天下を取っていくために
どうしたのか?

それは「根回し」です

根回しとは、
田端信太郎さんは以下の本で、「事前の懸念潰し」と
定義しています。

これからの会社員の教科書 https://amzn.to/2L2hkT5


秀吉は、まさに事前に懸念を潰していきました。

清洲会議は、
-羽柴秀吉
-丹羽長秀
-柴田勝家
-池田恒興
4人の信長の家来で行われるものでした。

清洲会議の3日前ごろまでは、
秀吉vs 柴田勝家&丹羽長秀
の構図で、
池田恒興は、中立の立場でした。


まず
池田恒興は、
「損得勘定で行動する人間」だと見極め、
自分の味方についてくれたら、
「大坂・尼崎・兵庫」の領土をあげるぞ。
と相手が欲しているもの(ニーズ)にマッチした報酬を提示しました。

これで、二対二です。

そして、最後に丹羽長秀を説得します。
(柴田勝家は、頭でっかちで秀吉を心の底から嫌っていたので、勝家を説得するという選択肢はなかった。)
丹羽長秀は、非常に頭のいい人だったので、
池田とは違うアプローチで、口説いていきました。

「あんな大局観のない柴田勝家に今後の織田家を任せるか。
それとも俺と一緒に織田家を守っていくのか。
織田家にとって、どっちがいいと思うんだ。」
「この会議は、織田家のための会議だ。」
というように論理的に説得していったのです。

そして最終的に、
清洲会議によって、
秀吉が推薦した三法師が
信長の跡を継ぐことになったのです。

「相手が何を求めているのか」
「どうやったら自分に味方をするのか」
常に相手がどう考えるか、という視点が秀吉にはあったからこそ、
勝ち得た結果です。

この映画は、

「他者への想像力を死ぬほど働かせ、
相手の心が揺れるような報酬を設定したり、
相手に納得感のある説得をしたりした秀吉」


「他者への想像力がほとんど働かず、
何の論理性もなく「俺に味方してくれ」と言うだけの
柴田勝家」

を対比させて描いていたので、

秀吉の気配りの細やかさ、また計算高さが
顕著に表れていて、本当におもしろかったです。

「他者への想像力」については、記事にもしたことがあるので、よかったら併せて読んでみてください。

(図らずも、秀吉は、まさに「人を動かし」てますね)


「会議の結論は、やる前から決まっている」
これは現代にも通じることだと思うので、
今後組織の中で仕事をしていく上で、大きな学びになりました。

よかったら、観てみてねー。


P.S.
清洲会議の後に、
柴田勝家の秀吉暗殺命令で殺されかけた秀吉が、
「何者かに狙われているから助けてくれ」と柴田勝家に助けを請うシーンも最高でした。

ボクシングでも殴らせないために、敵にくっつく。
っていう技はありますが、
まさにそれだなーと思いました。
その時の清洲城で、一番安全なのは「柴田勝家の部屋」だと思いつく発想が本当に天才的です。これじゃ、自分が殺したってバレるから、殺せないもんなー。


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