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「自分の中に毒を持て」 岡本太郎

この本を一言でまとめると「自分の中に毒を持て」これに尽きます。それにより「生」を実感できるから。

1.生きることの実感

「最近俺人生生きてるな」と感じる瞬間はあるでしょうか。

人間なら誰しも親から生まれ、勝手にその人の人生が始まりますよね。

しかし、そこには社会のレールがあり、それに乗っからなくてはならないと言う同調圧力があり、さらに「他人の目」と言うものを気にせざるを得ない環境が幾度となくくるでしょう。

そんな環境を生きていくのに誰も正解を教えてくれず、自分だけで正解を見つけていくしかないのです。自分なりの正解というものを。

あまりにも困難すぎることだと思います。皆自分のことなんてよくわからないのにいきなり正解を見つけろだなんて。その自分なりの正解は1つではないですよね。無数にあります。例えば幸せに生きることも1つの正解ですし、お金持ちになるというのも正解でしょう。

しかし、どれを共通しても、やはり人間には不可欠の感覚が必要だとお思います。それは「今自分は生きているなと自己認識すること」

よく振り返ってみてください。人生を惰性で過ごしていないでしょうか、もしくは誰かの人生ばかりを生きていないでしょうか。

自分の人生を生きていく。自分自身を貫くと言い換えてもいいでしょう。自分が生を実感する時、人は最強の幸福感を感じると思います。

そのためには、「自分を殺す」つまり、駄目になる方、マイナスの方の道を選ぼう、と決意してみることです。客観的にみたりしたら絶対この道のほうがいいと思う、その逆を行くのです。

そこで必ず自分自身が燃え上がってきます。これが情熱だと岡本太郎氏は述べています。

もっと強烈な言葉で、「死に対面する以外の生はない」とも述べています。お遊び程度で、許容できる範囲のリスクを取る話をしているのではありません。命を燃やす覚悟で、自分を殺せと述べているのです。

2.未熟を決意する

しかし、どの道にもその道のプロがいたりします。そんな人たちは、どうせ才能があったのだろう、とか悲観的に捉えたくなる気持ちもわかります。しかし、言い訳です。言い訳してても何も始まりません。

自分らしく生きることが大切なのですが、才能を持った人なんて、その才能に縛られて、自分らしく生きれず、十字架を背負って生きているようなものだと岡本太郎氏は述べています。人間誰しもが身体障害者なのだから、未熟なのは当たり前です。

どんなに未熟だって構わない。自分が未熟なら未熟なりに、面白くやってやろうと自由にやってみればいいのです。自分らしさと言うユニークさが出るのです。

3.愛について

全ての人との関係性は「人間対人間」。親子とか先生と生徒とか、そういうネームタグがあると思いますが、それ誰が決めたのって話です。

結婚したら夫婦と言う関係性になりますが、その女房は自分だけの女房なのか?それは狭義の愛だと岡本太郎氏は述べています。その例で言うと、全ての男性の女房だと考える。

つまり、1人の人として考えると言う視点が欠けてはならないのです。その1人の人だから、役割なんて求めてはならない。誰が決めたんだそんなの。子どもだからと言うその前提で子供に向き合うことに愛はあるのでしょうか。

同じ形をした1人の人間だと捉えることから愛は始まるのではないかなと考えさせられました。

4.転用化

転用化しましょう。

・自分を殺すには、「自分に最悪の条件を突き落とす」

・未熟なら未熟なりに、面白くやる

・全ての人を1人の人として考えることから愛は始まる

非常に強烈的で刺激的な内容でした。芸術にも興味を持っていきたいと思いました。ご参考になれば嬉しいです。



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