見出し画像

102 雨あがりに見つけた世界#手書きnoteを書こう

何気なく暮らしていても、出会いはあります。
職場で初めてお会いする方。近所の電線に止まっている小鳥。スーパーにならんでいる立派なきのこ。テレビを見ていたら聞こえてきた好みで心ゆさぶる音楽。
どれも心はずむうれしい出会いです。

2020年に入って、素敵な企画と出会いました。
それは、だいすーけさんの#手書きnote です。

人の手仕事が目に見えるあたたかな企画。
それに出会えたことに感謝して、今回は手書きnoteをかいてみたいと思います。

--------------------

しとしとと降っていた雨が、音もなく止んでふわりと明るい日が差し込みました。
雨はきらいではないのに、外が明るくなるとやっぱりうれしい。
スニーカーを履いてお散歩に行きましょう。

道路もポストも木も、なにもかもがみずみずしく、水滴が光っています。
雲はゆったりと浮かんでいます。
潤んだ空気の中で、一歩を踏み出すのが楽しい雨あがりのお散歩です。

少し歩くと、もりもりと木が植えられているお家がありました。
冬でもしっかりと葉っぱをつけています。
ちょっと濃い緑。雨でつやつやになっています。
私がその木たちをながめていると、不意に葉っぱから雫が落ちました。

はらら。ふるる。

はじけるように水の玉がどこかへいったのです。
どこに落ちたのかはわかりません。

まばたきをしていたら、おそらくその雫には気がつけなかったでしょう。
そう思った瞬間、「あ」と思いました。
宇宙からしたら、私の人生もあっという間です。
まばたきしている間に終わってしまうほど、あっけないのです。
でも、こんなふうにいろいろなことを感じて、考えています。

もしかしたら、雫にも世界があるかもしれません。
私がまばたきをしている間だけの小さな、でもたしかな世界、時間。
名前もないひとしずくの水との出会いで気づいたうれしい発見。

それを一枚の絵とことばにしてみました。

--------------------

画像1


雨のひとしずくはしあわせでした
空からおっこちて、葉っぱの上に着地したのです
水越しにまわりを見ると、きれいな緑色
よく見ると花のつぼみのようなものも見えます
見上げると、電線にいるしずくたちは楽しそうにおしゃべりしています
葉っぱの上には、しずくの他にちいさなしずくがふたつのっていました
ちいさなしずくたちは
モウスグキエル モウスグキエル
と歌っています
しずくは、もうすぐ消えるんだな、と思いました
でも      でも
すこしの間でも生まれ落ちたところが葉っぱの上でしあわせだったな
そう思いました
近くにあるつぼみはどんな花が咲くんだろう
しずくはたくさんの花を想像しました
すると、しずくの中にひとつふたつと想像の花が咲きました

そうしているうちに、まわりがゆったりと明るくなってきました
花でいっぱいになったしずくは
もうすぐ消えるんだな
と思いました

そして
でもやっぱりしあわせだな
と思いました

--------------------

今回も、最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
そして、だいすーけさん素敵な企画をありがとうございました。


--------------------
Twitterのお知らせ
こちらでは毎朝、プチふむふむともくもくをつぶやいています。
写真やnoteで紹介したイラスト、ときどき、おはようイラストも載せています。
ぜひ遊びに来てくださいね。
アカウント名:@fumu_moku
URL:https://twitter.com/fumu_moku

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?