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144 1センチずつ時を重ねる

12月になり、空が青くて心地よい日が続いています。
昨日やその前の年はどうだったの、と言われても覚えていないのですが。
でも、今年は昨年よりも空を味わうことができていると思います。
もし、神さまがいるとしたら、きっと青色が好きなのでしょうね。
空、海、川…天然のブルーがあちこちにあります。

ある昼下がり。
頬杖をついて考えごとをしていました。
ふと、肩まである自分の髪を見ると、一本だけ長い髪があります。
軽く引っ張ってみると、するするすると出てきました。
どうやら、抜けてしまった髪が他の髪たちに絡まって落ちずに留まっていたようです。

一本の髪は20センチくらいの長さでした。
人の髪は一か月あたり1センチほど伸びるそうです。
ということは、この髪は1年と8か月前から私の頭を守っていてくれたことになります。

1年と8か月。

その間、雨の日も晴れの日も伸び続けていたと思うと、背筋の伸びるような気がしました。

こんな細くて、床に落ちていても気づかないほどちっぽけな髪でさえ、毎日伸び続けていた。時期がきて、抜けてしまうまで伸び続けていた。
どんなものも常に変化し続けているのです。
毎日同じように見える空だって、青の種類は違うはずです。

この髪が白くなったとき、どんな景色が見えるのでしょう。
やっぱり、青い風景を見て心震わせているのでしょうか。
今よりも重ねた時間としわが増えて、その分たくわえた思い出や知識が心を豊かにしてくれていると信じています。

だから、晴れの日も雨の日も大切に。
植物は太陽も大切ですが、雨が降らないと枯れてしまいます。
くもった日があるから、青空の日はうれしくなります。

抜けた髪を窓に向けてみると、髪はゆらゆらとゆれてうれしそう。
でも、この青い背景には白い髪の方が合うかもしれません。
歳をとるのが楽しみになってきました。
1センチずつでも変われますように。


今回も最後まで読んでくださって、ありがとうございました。


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おまけ-フォトギャラリーのイラストについて
note運営の方から「せっかくイラストを描いているんだから、フォトギャラリーに出したら?」とお声がけいただき、思いきってアップしてから一年と少し経ちました。

想像以上に多くの方に使っていただき、驚きとともにうれしい気持ちでいっぱいです。

そして、ふと気がつくとずいぶん長い間ギャラリーを更新していませんでした。
何人かの方から「このイラストを使いたい!」などのお声をいただいたので、この機会に(?)3点ほど更新します。

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