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窓辺で本を

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これまで読んだ素敵な本たちをふむもく視点でご紹介します。
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#本好き

097 私の本棚

2019年もおしまいに近づいています。 街はイベント続きでにぎやか、さまざまな色の電飾ではなやかです。 私は、12月半ばから年末らしく仕事もプライベートもなにかとぱたぱたしています。 仕事は休憩に行けない日があるほど忙しく、日々睡眠不足、にきびがぽつんとできて、二重まぶたも奥二重になりました。(私は疲労がたまると、まぶたがむくんでしまうのです) 毎日くたくたで帰るので、大好きな散歩にもなかなか行く気になれず、休日は家で過ごしていました。 せっかく家にいるのだからと、部屋の

105 私の本棚-1月編

たとえば、なにかに成功したとき、あるいは失敗したとき、こんな言葉が思い浮かびます。 「君は何を学んだ?」 大気が微かに揺れ、風が笑った。 -『風の歌を聴け』 村上 春樹著より あるいは、不意にひとの心が見えたとき、こんな言葉が聞こえます。 あんなふうに落ち着いて、白くて、誰もがじんとして泣きたくなるような明るくてきれいな場所があなたの中にあるのね。 ―『サンクチュアリ』 吉本 ばなな著より こういったときに、これまで読んできた本が私の血肉になっていると感じます。 言葉

076 窓辺で本を-『ことり』

私は今、とあるホテルの一室でこの文章を書いています。 普段、人工的な高いところはあまり得意ではなくて、タワーマンションも高層ビルもタワー類にも興味が持てなかったのですが、あることから視点を変える必要性を感じて高層階の部屋を予約しました。 なるべく窓の大きい(でも壁全てがガラスになっているものではなくて、ちゃんと窓らしい窓がついている)部屋で変わりゆく景色を感じながら、高層階の静けさは特別だと思いました。 これまで実家でも今暮らしているマンションでも音が全くない、という状態