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仕事と介護の両立に向けて、国が本気を出し始めたのかもしれない

介護をしながら仕事を続けていくのって、けっこう大変です。

職場で介護のことをオープンに話すのは勇気がいることだし、話したところで人に介護のつらさを分かってもらえるとは限りません。

でも、少しだけ世の中が変わっていく希望が持てるニュースがありました。

3月26日に経済産業省から「仕事と介護の両立支援に関する経営者向けガイドライン」が発表されたのです。

https://www.meti.go.jp/press/2023/03/20240326003/20240326003.html




1. ガイドライン策定の背景


介護の問題は、介護をする人だけの問題ではありません。
企業にとっても大きな問題となりつつあります。

▶ 従業員が介護で疲弊しパフォーマンスが低下する。
▶ ただでさえ人手不足の状況の中、介護離職によりさらに人材が流出する。といったことが起こり、経営に影響を及ぼす可能性があるからです。

企業が仕事と介護を両立できる環境を整備することは、従業員のキャリア継続だけではなく、経営面からもリスクマネジメントとして重要になりつつあります。

そうした企業の動きを後押しするために「仕事と介護の両立支援に関する経営者向けガイドライン」が策定されたというわけです。

2. ガイドラインのポイント

(1) 全企業が取り組むべき事項

ガイドラインでは全企業が取り組むべき事項として、以下のSTEP1からSTEP3を挙げています。

STEP 1 経営層のコミットメント
▶ 経営者自身が「介護」を知る
▶ 従業員に向けて介護と仕事の両立に向けてメッセージを発信する
▶ 担当部署の設置などの推進体制を整備する

STEP 2 実体の把握と対応
▶ 社内の介護に関する状況を把握する
▶ 介護をする従業員が活躍できるような人材戦略を策定する
▶ 仕事と介護の両立支援に関する適切な指標を設定する

STEP 3 情報発信
▶ 介護保険制度などの情報を提供する
▶ 従業員向けの介護リテラシー向上の研修を実施する
▶ 社内での相談先・プロセスを明示的に伝える

(2) 企業独自の取り組みの充実

さらに、企業の状況に応じて以下のような取り組みを検討・実施することとされています。

▶ 法定義務を超えた柔軟な働き方を推進する
▶ 外部の専門家を設置したり、人事部・管理職との面談機会の充実を図る
▶ 社内での介護コミュニティ形成を支援する
▶ 各施策の効果を検証する

3. おわりに


このような国の動きが実際に本格的な企業のアクションにつながるかは分かりません。
だから私たちに本当にメリットがあるかどうかは、今の時点では何とも言えません。

でも、こうやって国が本腰を入れて動き出そうとしていることは事実です。

仕事と介護の両立は厳しいものです。
まだまだ介護のことに理解を示してくれる職場は少ないのが現状です。

これから世の中が少しずつでも変わっていくことを期待して、なんとか頑張っていきたいですね。


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