うつ病の母の回復を見ていた私が感じたこと
私の母はうつ病です。
何年も家に閉じこもり、家族以外にはだれとも合わない生活を続けていました。
そんなある日、母が倒れました。
同時に父も倒れ、両親は2人そろって入院することになりました。
・・・
両親の入院は私にとって大ピンチな出来事でした。
しかし、大ピンチであると同時に、父と母の生活を一から見直す大チャンスでもありました。
両親が入院したとき、両親の生活を立て直すチャンスは今しかないと考えた私が特に力を入れたのが、母のうつ病からの脱却に向けた取り組みです。
今日は、母の入院前と退院後の変化をご紹介します。
1. 食事
▶ 入院前
父が買ってきたコンビニ弁当やレトルト食品を、気が向いたときに食べる生活でした。
お菓子を食べて空腹をしのいでいたこともあったようです。
ろくなものを食べていなかったし、食べる量も少なかったのでがりがりにやせていました。
▶ 退院後
朝食と夕食はヘルパーさんがつくってくれる食事、昼食は宅配弁当を食べるようになりました。
栄養バランスのとれた食事を1日3食、規則正しく食べるようになり、がりがりだった体が元に戻ってきました。
2. 睡眠
▶ 入院前
うつ病のため掃除や片付けができなくなって家の中が荒れ果ててしまい、寝室に移動することもできなくなっていました。
そのためリビングで寝ていたのですが、なぜか夜中も電気やテレビをつけたままにしていて、十分な睡眠がとれていませんでした。
電気・テレビをつけっぱなしにしていたら眠れなくて当然ですが、うつ病のせいだと考えた母は睡眠薬を大量に摂取していました。
(いわゆる「オーバードーズ」です。)
▶ 退院後
両親の入院中に、弟と協力して30年分くらいの大掃除を一気にやり、ゴミ屋敷となっていた家を、なんとか普通の家に復活させました。
寝室もきれいにして新しい布団を敷き、しっかりと眠れるようにしました。
そこまでしても両親は「寝室は寒い」と言ってかたくなりにリビングで寝るスタイルを貫こうとしました。
でも、どうにか説得して、寝室でちゃんと寝るようになりました。
3. 人との関わり
▶ 入院前
外出は一切せず、家族以外の人とはまったく話をしていませんでした。
一日中ぼーっとテレビを見る生活を日々送っていました。
▶ 退院後
毎日のようにヘルパーさんが訪問し、週に2回デイサービスに通うようになりました。
そのおかげで人とのコミュニケーションが以前とは比べ物にならないくらい増えました。
また、週に1、2回はヘルパーさんと一緒にスーパーに買い物に行くようになりました。
人との関わりの大切さについては、もしよかったら下の記事もご覧ください。
おわりに
このように食事・睡眠・人との関わりを改善した結果、まるで廃人のようだった母は見事に復活しました。
うつ病になる前と比べたら、まだまだ完全に元気にはなったわけではありませんが、入院前と比べたら雲泥の差です。
うつ病は症状も原因も人それぞれではありますが、母の様子を見ていて、「人間的な生活を送れるようにサポートすること」がうつ病の有力な解決法になりうるように感じました。
うつ病はいつ再発するかわからないのでまだまだ油断はできませんが、これからも母をサポートしていきたいと思います。
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