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めんどくさくない読書法

 本を読み始めるときに、「まずは目的を持って読んだ方がいいよ」という読書法がたくさんあるが、はっきりってそれって結構めんどくさい。めんどくさいことは、人間嫌いなんだ。それを無理矢理やろうとするとストレスが溜まるし、もちろん長く続くわけがない。

 だからこんな読書法はどうだろう?
①まずは目的を持たずにとりあえず読み始める。
②何か身に付くところだけ読む。
③つまらなかったらすぐ閉じる。
④面白かったところだけ何かにメモる。
⑤そして次の本を手に取る。
⑥最初からの繰り返し。
さてどうだろうか。これなら楽だし簡単に続けられるんじゃないか。まぁしかし問題は、本代がかさむだろうから、Kindle Unlimitedとかで試した方が良いと思う。

 この方法、いわゆる多読に分類されると思う。とにかくたくさん読んで、自分にとって有用な情報に触れることが目的だ。情報に触れる前と触れた後では、微かながら、思考のベクトルが変わる。そこが狙いだ。赤いものを気にすると、赤いものばかりが目に付くようになるという、カラーバス効果のようなものを期待している。

 例えば、プログラミングするときに何か作りたいアプリがまずあって、そのアプリを作るためにプログラミングが必要だと言うことで、新たに勉強を始める人がいる。一方、別に作りたいアプリがあるわけではないが、プログラミングをしたいと言うことでプログラミングをしている人がいる。僕はこれを「漁師と釣り人問題」と言っている。漁師は仕事として魚を取るが、釣り人は趣味の範囲内で魚を釣って楽しむ。
 この話は「手段と目的を混同するな問題」にも似ている。アプリを作る人から見れば、アプリを作ることが目的であって、プログラミングはあくまでも手段である。目的を達成するために手段がある。ここまではOKだ。さてそれではプログラミングがしたくてプログラミングをしている人はどうだろう。この人にとっては、プログラミング自体が目的であり、その目的を達成するための手段がプログラミングである。おぉ、手段と目的が一致している。いや違うな、ここでの手段はキーボードを打つこととかなのか?よく分からない。
ここで言いたかったことは、目的は千差万別、人によって違うよねということだ。ビジネスであれば目的がズレていては困ってしまうけど、個人レベルの話なら、何を目的にしたって構わないんじゃないかな?

 ということで、ここまで書いてきて気づいたことが一つある。それは、僕の読書の目的は、たくさん読んで、感じて、考えて、味わい尽くした後に、自分の中に整理されて、身になって何かが残っていればいいなって。そんな感じ。
そんな風にしていたら、いつかもっと深く知りたいテーマに出会えて、今度はそのテーマを深く深く知るために本を読むのが目的になる日も来るんじゃないかなと思う。目的は後付でいい。そのくらい自由に読書ができたらきっと楽しいよ。

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