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日本女性のイスラム化

日本の夏、暑いですね!
紫外線を恐れるあまり、「あんた誰や?」という出立ちの女性も増えてまいりました。

私の同僚の日本女性は、紫外線対策なのでしょう、傘、つば広帽子、サングラス、マスク、長袖かアームカバー、という出立ちで出勤なさいます。
ドイツの職場です🇩🇪。
勿論、人の目を引きます。
他の同僚は、本人には憚りがあって聞けないらしく、私に聞いて来ます。
「あの人は肌の病気なのか?」と。
「え、ただの紫外線対策だと思う。」
と答えますが、納得している人は少ないでしょう。

こちらでマスクをしている人は、医療関係者、粉塵を吸い込む仕事の人、怪しい人、のどれかです。
コロナ禍のおかげで、公道でのマスク着用に対する「???」感は薄れた気がしますが、重装備の紫外線対策「全方面覆い」は、異様に思われることでしょう。
目出し帽など、「顔を隠す行為」=「バレたくない悪いことをする意志がある」と見られますので。

件の同僚に、「アブナイやつ」と思われることに抵抗はないのか?と聞いてみました。
「他人にナニ思われようとかまわない。自分の肌命!」だそう。
ある意味、気持ちの良い振り切れ様であります。

ドイツでは、教職に就く者のhijab(ムスリム女性の髪を覆うスカーフ)を禁止するかどうかの議論があります。
教育の場は、宗教的に中立であるべきだ、というのが理由です。
宗教に自由は謳われていますが、hijabは目に見えるからマズいという訳です。

hijabは就業の面で差別を喚起する、ということも言われています。
スカーフを取るよう雇用者に言われたムスリム女性も居るし、スカーフを被っているということで面接に呼ばれさえしない、という事実もあるそうです。
差別されたくないなら被るなってこと?

さて、日本女性のあの覆いですが、暗闇で遭遇したらかなり怖そうです。
私的には、昼日中でもかなりコワいと思うのですが、どうでしょうか?
宗教的でもない、ただの美容(健康)習慣と言われれば、ハイそうですか、と引き下がるしかありませんが。

しかし、あの出立ちでヨーロッパの街を闊歩する日本女性には、まだ会ったことがありません。
外では憚られるが日本ではOKなのか?
怪しいことは怪しいと自覚はあるが、日本の中では何故か自分の家の中のような安心感があり、外とは別のスタンダードが発令されているのか?
さんざん声高に叫ばれていたグロバリゼーションはどこに行ってしまったのか?

自分の国の宗教やしきたり、西欧世界でのジェンダーフリーの風潮。
両者を秤にかけて戦ったり苦しんだりする女性がいる一方、「美白」(言葉的にかなり差別的)という新興宗教に入信してしまった日本女性が似通った格好をしている…

色々と考えさせられる日本の夏でした。






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