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約10年ゲーム業界にいて分かった優秀なデバッガーの2つのタイプ

どうも。元デバッガーの文月です。
直接デバッグ関連に携わっていたのは7年ほどですが、約10年色々なデバッガーを見てきて、優秀なデバッガーとされる方は2つのタイプに分類されると思ったので、ご紹介しようと思います。

タイプ1:センスがある
なんだか拍子抜けするような内容ですが、これは強く感じたことです。
もちろん、経験によって培われたデバッグの腕もあるのですが、それ以上にバグを発見する嗅覚が優れていて、狙ってバグを出せるデバッガーが稀にいます。
「システムがこうだからこの手順を踏んだらこういうバグがでるんじゃないか」
「キャラクターや環境の設定がこういう状態でこのフラグを踏んだらバグが出るんじゃないか」
などバシっと想定通りのバグが出せる感じです。

タイプ2:引きが強い
このタイプは本人の能力はあまり関係ありません。
単純に引き運が強いタイプです。なんの引きか、もちろんバグの引きです。
バグに愛されているといってもいい感じで、バグの方から寄ってくるような引きの持ち主が稀にいます。
アイテム効果の単純な潰しチェックをしていたはずなのに、ゲームがクラッシュするバグを発見したり、
会話内容のテキストチェックをしていたはずなのに、ストーリーが進行不能となるバグを発見したり。
とにかくチェック内容とは関係ないところのバグも本人の意思と関係なく引き当ててしまう。そういったタイプです。

おまけ
自分のことを優秀だったと自惚れるつもりはありませんが、私がデバッガーだったころは上記のタイプ2、引き運が強いタイプでした。
単純な潰しチェックのような作業を振られても、関係ない他のバグが”出てしまう”ので、自分で報告処理したりバグ内容に該当するチェック担当者にバグを引き継いだりしてましたね……。
タイトルは伏せますが、デバッグが終わって念のため少数で通しチェックをしていたマスターアップ直前の案件にアサインされて、ゲームが進行不能となるバグを引いたこともありましたね。
あの時は肝が冷えました。
クリティカルな不具合はもう出ない状態のはずだったので、普通に通しプレイをしていただけだったのですが、なぜかバグの方から寄ってくるんですよね……。

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