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「地名にまつわるエトセトラ」-「茨城県」「旧大宮市」「旧浦和市」「長瀞町」「イングランド」「イギリス」-

Ⅰ「茨城県」の正確な発音に関する啓蒙活動について

「茨城新聞創刊133周年特集記事より」

最近ではテレビのバラエティー番組や公共の場などでも、「茨城県」を「いばらぎけん」と誤読する人が減ってきたように感じられます。このような変化は、青木智也さんのような個人の地道な活動が大きく貢献していると考えられます。

青木さんの活動は、インターネットやSNSの普及により、多くの人々に広まりやすくなりました。また、教育機関や企業との連携により、地域全体で正しい読み方を普及させる取り組みが進んでいます。これにより、正しい発音が浸透し、タレントやアナウンサーなど公共の場で発言する人々の意識も高まっているのでしょう。

さらに、最近では、民放のバラエティー番組などでも「茨城県」が登場する機会が大変多くなり、メディアでも「いばらきけん」の正しい読み方を強調することが増えたため、視聴者にも自然と正しい読み方が浸透しています。

その際に、マスコミ関係者やタレントと視聴者との間に、正しい発音が広く共有されることで、誤読が減少していると考えられます。

このように、地域の名称の正しい読み方が広まることで、地域のアイデンティティが強化され、地元の誇りが高まることにもつながります。青木さんの活動のような地道な取り組みが、長期的に見て大きな成果を上げていることは非常に意義深いことです。

さらにもうひとつ付け加えるならば、「茨城県」のTV番組露出増加と誤読減少の影響もあってか、(「き」の漢字が異なるとは言うものの)大阪府茨木市と茨城県とを混同をする人も、以前に比べれば減少してきたように思います。

Ⅱ 埼玉県内に「大宮市」と「浦和市」はすでに存在していない

大宮市浦和市は2001年に合併してさいたま市になりました。これにより、日本でも有数の大都市が誕生しましたが、今でも多くの人がそれぞれの市を独立した存在として認識しています。この背景にはいくつかの理由があります。

歴史的背景

  • 大宮市浦和市はそれぞれ独自の歴史と文化を持っており、合併前からそれぞれの市としてのアイデンティティが強固に存在していました。これにより、合併後もそれぞれの名前が人々の記憶に強く残っています。

  • 大宮市は鉄道の要所として発展し、新幹線や多数の在来線が交わる交通のハブとしての役割を持っています。また、鉄道博物館など観光名所もあり、その存在感は大きいです。

  • 浦和市は行政の中心地であり、埼玉県庁や浦和レッズのホームタウンとしての歴史が深いです。このため、浦和市としての認識が強く残っています。

地元の習慣と文化

  • 地元の人々は、合併前の名称を日常的に使用する傾向があります。特に高齢者の中には、合併後の名称に馴染みがない人も多く、昔の名称を使い続けることが一般的です。

  • 地元の文化やイベントも、旧市名を使用していることが多いです。例えば、浦和のうなぎ祭りや大宮の夏祭りなど、地域ごとの伝統的なイベントが旧市名で呼ばれることが多いです。

地理的認識

  • さいたま市は合併により広範囲なエリアをカバーするようになりましたが、大宮や浦和といった地区ごとの地理的な認識が強く残っています。これは、実際にこれらの地域が広範囲にわたり、独自の商業圏や生活圏を持っているためです。

Ⅲ「長瀞町と秩父市の誤認について」

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