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ふみのわ

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文芸部「ふみのわ」の文芸集です。 顧問のわたし、文(ふみ)先生が定期的に課題 "ぶんげぇむ" を出しますので、部員の皆さんはしっかりと課題に取り組んでくださいね! もちろん部員で…
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#ぶんげぇむ7

第7回文芸課題"ぶんげぇむ"まとめ

みなさんお久しぶりです!文(ふみ)先生です。 相変わらずスローな更新でごめんなさい・・・!部員のみなさんはいかがお過ごしでしょうか? 今回もかなり時間があいてしまったのですが、遅ればせながら文芸部『ふみのわ』による文芸課題、"ぶんげぇむ"、第7回をまとめさせていただきます🌿 ▼前回、第6回目のまとめはこちらから さっそく第7回文芸課題“ぶんげぇむ”についてまとめていきます! 第7回文芸課題“ぶんげぇむ”お題についてまずはお題について振り返っていきましょう。 ◆お題

【小説】Oxymoron(オクシモロン)

梅雨。薄暗い体育館に幽閉されていたからか、雨上がりの夕暮れはこの世のものとは思えないほど美しく見えた。 僕は今日のホームルームを終えた後、一人で図書室へ向かう階段を登った。 一つ階が増える度に人の気配がなくなり、遂に誰もいなくなった五階に図書室があった。ドアを開けると、中には誰もいなかった。そして、窓から見える夕暮れの美しさにつられるように窓際の席に座った。 一人の時間が好きだった僕は、毎日ここで呼吸をすることができた。 参考書を開いて勉強をするフリをして、それを手元

明&暗のラスベガス

✎“ぶんげぇむ”✐ 参加作品 課題:「落ちる」「闇」「路地裏」 キーワードを見た瞬間に書くことが決まってしまう、憑依のパワー。 今回、浮かんだのはラスベガス! その昔、憧れの旅行先だった。ときを経て、その感覚がどう変性したかを記してみたい。 子どもたちが巣立ってからは、夫婦でよく旅をした。休暇型の旅は別として、旅の目的地は夫の出張先がほとんどだった。亡き夫は年に数回、各地で開かれる学術的な会議に出席する機会があった。おかげで米国内外問わず、出張先は旅先だった。 出張