見出し画像

必死こいて自作CD作った話①「再会」

初めに言っておきますと、これはエッセイ的な要素が多分に含まれています

2019年秋に開催されたM3(音系・メディアミックス同人即売会)に参加した時のことを記そうと思います。

この話の元ネタになっている曲はこちらです。
小っ恥ずかしい内容、歌詞ですが、よかったら聴いてやって下さい。

・・・

新年を迎えて早々。近くの市民体育館でバスケ大会を催すことが、fu家の恒例行事となっていた。
とは言っても、人数はせいぜい10人程度で、大会というより同窓会のようなものだ。
fuには妹が2人いて、兄妹3人揃って小学時代から地元のバスケットボールクラブに所属していた。
通称ミニバスである。
その時の旧友や、なんとなく冬休みの暇を持て余している知人が集まる、そんなイベントだった。

2019年1月4日。当年のバスケ大会はこの日付に執り行われることとなった。
すでに大学卒業から数年が経過しているとなると、流石に地元に帰ってきている人も少なかろう。
そもそも当時の友人とは連絡を取り続けている人数もそう多くない。
とはいえ、兄だけ個人参戦というのも気が引ける。
開催直前になって妹らに愚痴愚痴言われない程度に、数少ない声をかけられそうな人に連絡をしてみた。

少し話が逸れるが、私はサカナクションが大好物である。
ファンクラブに所属し、仕事帰りにライブに単独繰り出すくらいアクティブにファン活動をしている。
曲はさることながら、世界観や演出が心を掴んで離さないのである。
(巷では宗教的なんて言われているが、そういった点も含めて素晴らしいアーティストだと私は思う)

そんなサカナ大好きを共有し合える仲がバスケ仲間にもいる。
実名は作法に反するので、ここではミニバス時代のポジションがアイコン的に使えるであろうか。
"赤木"が同じくサカナを愛する同士であった。声をかけるなら彼からであろう。

また、赤木と共に家族ぐるみで仲の良い"三井"も、大学時代に赤木・三井・fuの3人で東南アジア旅行に行ったりと良好な関係を保っており、同じく気軽に声をかけられる貴重なメンバーのひとりだった。

三井はとにかく人が良い。
fuと赤木はよく喧嘩をするので、間を取り持ってくれる三井にはよく助けられた。
fuも赤木も突拍子もない提案をよくふっかけるが、良くも悪くもノリが良い三井は提案に乗ってくれる。
(流石に「ロシアへ行こう」という提案は見送りとなったが)サカナクションのライブに一緒に行ってくれたりと、何かと頼れる大事な友人なのだ。

「2人だけでは足りない」「もっと誘えるでしょ」と妹らは言う。
それはそうだよねと、もう少し他も当たってみる。
女バスにも誰か声をかけてみよう。男バスももっといるよな確か。気軽に呼べる人は誰かいたかな。
そこでふと頭に浮かんだのが、昔fu家の門前で地べたに座り、ギターを弾いていたsoだった。

赤木も三井もsoも、同じミニバスで切磋琢磨し合った仲だ。
三井は中学へ上がる前に家庭都合で茨城へ引っ越してしまったが、赤木・soとは中学時代を含め厳しい練習に一緒に耐え、勝負に勝つ喜びを分かち合った戦友である。

soが音楽の世界に手を出し始めたのは、私が知る限りでは中学入学して間もない頃からと記憶している。
最初はエレキギターだっただろうか。soの家に遊びに行った時に色んな楽器があるなと思った。
おそらく親の趣味とかお兄さんの趣味だろうが、fu家が揃ってバスケ色に染まるのと同じように、soはバスケと平行して楽器演奏にのめり込んでいった(と私は推測している)。

私含めfu家の両親がよく話すエピソードが、上にも書いた「家の前でギターを奏でるso」である。
土日に部活へ行こうと門前へ向かうと、小気味良い音色が外から聞こえてくる。
当時流行っていたポップスだなぁとか思いながらsoへ声をかける。そんな日常だった。

新年バスケ大会で再会するまで、そこでsoの経緯は止まっていた。
会ってみるとつい最近まで一緒にいたような感覚。
幼馴染といっても差し支えないくらい、同じ時間を過ごしていたからだと思う。
昔と変わらないsoだった。

昔話に華が咲くというよりは再会までに経験した各々のエピソードを共有し合った。
そこでsoは今でも音楽活動を続けている、音楽の専門学校へ通っていた、ということを知った。
私はというと"普通の"キャンパスライフを謳歌していたが、少し特異なことがあるとすると、こと舞台演劇に熱を入れていたということだった。
どハマりしていて、朝から晩まで舞台に打ち込んでいたと思う。(他にもやることあっただろうな)

"表現者"というには私は心許ないが、何かに打ち込んできた共通点もあり、終始盛り上がりを見せその日は陽が落ちる前に解散となった。

次に再会することになるのは、そこから更に2ヶ月後の話だ。



最近3Dプリンタへの熱が凄まじいので、CAD勉強代として使わせて頂きます。いつかnoteできるといいなぁ。