和田文緖(わだふみお)

アロマセラピスト。 施術、香りの手仕事という名の体験ワークショップ、個人セッションをし…

和田文緖(わだふみお)

アロマセラピスト。 施術、香りの手仕事という名の体験ワークショップ、個人セッションをしています。世田谷・奥沢から移転し、現在は千葉県我孫子市のシーズ・ラボ準備室主催。最近、国産精油についてアロマトピア169号に寄稿しました。代表作は『アロマテラピーの教科書』(新星出版社発行)。

最近の記事

キッチンでアロマテラピー

5月くらいまで中晩柑が出回ります。 我が家に今、たくさんあるので皮をむいて自家蒸留し、昨夜は自家用ママレードも作りました。 柑橘果皮を薄く薄く丁寧にむく。 ピーラーか、ペティナイフを使います。 香りがぱっとひろがり、思わず深呼吸。 「これ、これ、まさにアロマテラピー」と感じてしまう。 柑橘の皮をむく。 ハーブの葉をちぎる。 紅茶やコーヒーをいれる。 お酒を飲む(芋臭い芋焼酎が大好きです) 何げないけど、これもアロマ時間。 日常の中でのシンプルなアロマ時間、 大事にしてい

    • 作家さんの表現と香り

      🙂アロマセラピストの和田文緒です。 こんにちは。明日3月20日から始まる鈴木美汐さんの個展のご案内です。 恵比寿ギャラリー山小屋 #gallery_yamagoya 展示のテーマにそった香りを作りました。 ◆時を待つ ◆芽吹きギャラリー山小屋さんにて 試香できます。 今までご縁のあるアーティストさんと香りでコラボレーションさせていただく機会が何度かございました。演奏家、切り絵作家さん、建築家の方、陶芸家の方などとご一緒させていただく経験を通じて、インスタレーションとし

      • 緑茶蒸留水の消臭効果を活用した取り組み

        がんの病臭に対する取り組みを行った、静岡県立がんセンターの論文を読みました。 緑茶芳香蒸留水をおしぼりにつけて身体を拭く、加湿器に加えて部屋に芳香させるなどの方法を、ケアに取り入れているケースです。 🌿茶と言っても種類は多様 煎茶、深蒸し茶、番茶、ほうじ茶、玉露、 ウーロン茶、紅茶などさまざまです。 芳香蒸留水抽出用の原料素材として最適な条件とは何か? ①茎と葉の比率 ②火入れの強さ ③茶葉の種類の選定 などたんねんに調べられたレポートでした。 『におい・かおり環境学

        • 自家蒸留でアロマウォーターをつくる!

          清澄白河駅近くのリカシツ @rikashitsu さんにて10時から12時半 自家蒸留とアロマテラピーが体験できるワークショップを行います。 ご興味のある方はリカシツさんに問い合わせしてみてくださいね。 ヒノキ、ヒバ、スギのチップ、それぞれの枝葉は自家蒸留のよき材料です。ヒバの精油は多くは材からのものが販売されています。 落ち着く香りだなあと思います。 自家蒸留って聞いたことはありますか? 身近な芳香植物(ハーブとはかぎりません)を水蒸気蒸留します。 水蒸気蒸留とは:原料

        キッチンでアロマテラピー

          オレンジフラワー🍊(ネロリ)は5月が旬!

          🌸オレンジフラワー🌸   (ネロリ) アロマテラピーでよく知られている香りです。 臨床では精油、ドライの花、芳香蒸留水がよく使われています。 お菓子作りの着香料としての顔も持っていてクッキー、ケーキなどに添加されていることも。 ネロリCitrus aurantium 関係のセミナー、ワークショップ、蒸留体験は5月16日から24日あたりを予定しております。どれくらい咲き、開花日もまだ読めていませんが例年、このあたりが開花期で約2週間で祭りが終わります。 この9日間は『ネロリ

          オレンジフラワー🍊(ネロリ)は5月が旬!

          北海道トドマツのチカラ

          花粉症で困っている方に役立つ樹木のひとつにトドマツがあります。北海道で精油が生産されています。 トドマツは北海道モミという名で知られている針葉樹でその空気浄化力はハンパないです。 3月にぜひ使いたい香りだと思います。 我孫子のシーズでトドマツを使ったアロマテラピーの方法を学びませんか。 『トドマツ精油でつくるアロマスプレー』 講義と実習 🌹3月20日(水) ①10時から12時 ②13時半から15時半 🌹3月21日(木) ③10時から12時 🌹3月23日(土) ④10時から

          北海道トドマツのチカラ

          柑橘の香りを味わい尽くしたい、5月まで。

          温州みかんのシーズンが終わりましたらみかんが終わりではありません。ポンカン、伊予柑、はるか、清見、土佐文旦、甘平、麗江などなど5月くらいまで香りよい中晩柑が出回ります。  一部冷凍、一部ポプリ、一部自家蒸留、一部シロップにして楽しんでいます。 皮をジャムにすることも! 薄く果皮をむいていると爽やかな、甘やかな香りが広がって「これ、これ、まさにアロマテラピーやあ」と感じてしまう。 柑橘の皮をむく。 ふだんなら気にも止めない行為ですが香りがよく、精油にもなる中晩柑の多いこの

          柑橘の香りを味わい尽くしたい、5月まで。

          3月のゆらぎ肌、やさしく丁寧にケアしたい

          おはようございます。シーズの和田文緒です。 アロマテラピーサロン・シーズのオーナーです。シーズでは本当に少しですが厳選・おすすめの商品のみアロマテラピー関連商品を販売しています。 春先の花粉が飛ぶ時期に飛ぶように売れる商品ってなんだと思います? 米ぬかオイルとジェル基剤なんです。 米ぬかは、ふだんのスキンケアに使える優れたオイル。 そして、肌荒れしすぎて化粧水もしみるようなときに最初につけると楽になる植物油だと私は思っています。今までの経験から似たような働きを感じるの

          3月のゆらぎ肌、やさしく丁寧にケアしたい

          精油に何を合わせるか?

          こんにちは。 アロマセラピストの和田文緒です。 香りの仕事をする中で思うこと、感じたこと、見聞きしたことを残しています。 クロモジ(黒文字) クロモジは株立ちする木です。 こんなふうに増えていきます。 精油原料になる植物のことを ひとつひとつ知っていくと精油の一滴を無駄にしないで活かしていこうという気持ちになります。 貴重な一滴をどんな素材や基剤と合わせるか? アロマセラピストにとって大きなテーマです。 施術でも香りの手仕事でも個人セッションでも大事なのは精油と組み合わ

          精油に何を合わせるか?

          国産精油をセラピーに使う

          杉やヒノキ、さまざまな柑橘の香りの精油が入手できるようになりました。 アロマテラピーの世界も変わってきたのを実感します。 日本固有種であるスギ Cryptomeria japonicaは 一属一種。 かくされた日本の宝 品種は150をこえるといいます。 品種のちがいを感じてみたい。 昨年は主に大分、岐阜、屋久島、愛媛、宮崎のスギを使いました。 枝のみ 葉のみ 花の時期の枝葉 (収穫時期は限られます) 精油や芳香蒸留水は水蒸気蒸留で抽出されます。 基本の方法は同じでも、木

          国産精油をセラピーに使う

          沈香の香りに出会った日のこと

          すこし前の話です。 gattoアロマテラピースクールでのできごとです。樹脂が沈着した木の香りを嗅ぎました。沈香木を手にして嗅いでいたら突然、わたしの中が動きはじめました。 沈香は過去に何度も聞いた体験があり、京都のお香の老舗店でも体験していたのだけどあまり入ってこなかった。 いいとも悪いとも思いませーんって感じ。 なんだろう、言葉にうまくできないけれどその日はとにかく心地よいのだ。 香りと共鳴するってこういうこと? 嗅いだのは古い沈香木の香りです。 ずっと何年もその場所

          沈香の香りに出会った日のこと

          自家蒸留(家庭で行う水蒸気蒸留法)

          おはようございます。今日も暑くなりそうです。 最近、私はレモングラスとベルガモットミント(いずれも香草、ハーブと呼ばれる香りのある植物です)のふたつをミックスして自宅で水蒸気蒸留を行い、香りの水を作っています。「香りの水」って何かというと・・・。 <芳香蒸留水・ハーブウォーター・ハイドロゾル> 香りのあるラベンダー、レモングラス、ローズマリーなどハーブの花や葉を蒸し器のような装置で蒸し上げ、気化した芳香成分と水蒸気を氷で冷却して抽出した蒸留水が『芳香蒸留水』です。 ハイドロ

          自家蒸留(家庭で行う水蒸気蒸留法)

          年齢と共に変わる肌

          芳香蒸留水と乳化剤で作った乳液(防腐剤なし)はこの暑さのせいか?カビました。 2週間程度なら大丈夫ですが夏場は長い間は置いておけませんね。 《エタノール10%》 アロマテラピーを勉強しはじめた頃、手作り化粧水にエタノールを10%以上添加するとしばらくは持つと習いました。以来、多少の防腐効果を期待してハーブティンクチャー(アルコール度40%程度)を最終希釈濃度10%前後になるよう芳香蒸留水で薄めるようにしてきたのだけどね、これがあわなくなってきましたの。 《自分の肌の変化を

          年齢と共に変わる肌

          人の時間、植物の時間。ことなる二つが交わるとき

          今年のサクラランがそろそろ終わりに近づいた。 かなり花には蜜がたまり、ぽとりと蜜が下におち、蜜たまりができている。 みずたまり、みつたまり。 点があるかないかで意味ちがうね。 おもしろい。 花数が多いときは、蟻の通り道ができるとか。 花芽ってあるとき突然、その存在に気づく。気づくと何故かスピードを増してぐんぐん大きくなっていく。「ねえ、見てみて」と言われているよう。 このサクラランは3,4年前に20センチくらいの枝を頂いたものを挿し木したもの。発根後、2年はまったく姿は

          人の時間、植物の時間。ことなる二つが交わるとき

          オマーンに行きたいのだ。乳香を見に!

          フランキンセンス樹脂の浸出油、カレンデュラ浸出油、紫根の浸出油を使ってバームとリップクリームを作った。 これはかなり上質の美容クリームだと思う。 香りはフランキンセンス樹脂のみ。 他にはなにも加えてはいない。 なのにこの鼻に抜ける香りの素晴らしさよ。ラリホーと歌いたくなる。 作り方は簡単だ。 ミツロウ、シアバター(シア脂)、フランキンセンス樹脂進出油、紫根、油、カレンデュラ浸出油を溶かしたものを攪拌しながら冷ましていく、それだけ。 オレンジ色はカレンデュラのオレンジ色がか

          オマーンに行きたいのだ。乳香を見に!

          消えていく香り

          7年前、ギャラリー山小屋さんでの『香りの温室展』が終わり片づけに行った2013年5月30日に撮った最後の一枚。 2週間をこえる会期でした。 この個展、本当にたくさんの方に来ていただきその後、恵比寿ガーデンプレイス38階フロアにてふたたびの展示につながりました。 香りを展示しようという企画が持ち上がったとき、 「えっ、どうやって?」と悩みました。みんなで知恵をしぼり出したひとつの形を多くの方に喜んで頂けてうれしかったです。 目にみえない香り。 だけど確実に私達の身の回りにあ