沈香の香りに出会った日のこと
すこし前の話です。
gattoアロマテラピースクールでのできごとです。樹脂が沈着した木の香りを嗅ぎました。沈香木を手にして嗅いでいたら突然、わたしの中が動きはじめました。
沈香は過去に何度も聞いた体験があり、京都のお香の老舗店でも体験していたのだけどあまり入ってこなかった。
いいとも悪いとも思いませーんって感じ。
なんだろう、言葉にうまくできないけれどその日はとにかく心地よいのだ。
香りと共鳴するってこういうこと?
嗅いだのは古い沈香木の香りです。
ずっと何年もその場所にあり、目にしていたはずなのにまったく目に入っていなかったその木。
それがなぜか目にとまりました。
私
「もしかしてそれ、沈香木?」
友人
「そうだよ」
私「嗅いでみてもよい?」
何かが体の中心を駆け抜けた。
けれどうまく言語化できなくて何度も嗅がせてもらう。
心の中が波だち、ざわさわしている自分を持て余していたあの時、思うように進行せず、きつかった。そんな時、沈香が入ってきてスッと何かが抜けた。
京都大学の伊藤先生の論文や香木関係の資料を読むと沈香は学名もさまざまで栽培は困難とのこと。
が、最近は沈香を人工的に育成する試みもなされているそう。
文献をいくら読んでもピンと来なかった沈香。
沈香木のことが意識に入っていなかったんだけど。その香りを本当に受け取るタイミングがやってきたのだと思った。
こうやって私はその植物に出会っていくのだな。ワープなどできないから1日ずつ自分がやれることを精一杯やるしかないなあなんて心でつぶやきながら頑張っていた昨年2023。
同時期にカンラン科ボスウェリア属の樹脂精油の講座のために樹脂について調べたり購入して比較し、様々な樹脂に触れました。
現地の暮らし方そのままに乳香樹脂を焚いたり、ガムにしてみたり、乳香樹脂水を飲んだりしてみたり。乳香樹脂は、心地よく精油よりも香りがぐんぐん入ってくる感じ。
フランキンセンス,ミルラは樹脂が木の外に流れる。
沈香は幹の中に沈着する。
サンダルウッドは芯材に香りをためるけど沈着とはちがう。
素晴らしいものを長い時間かけて中に沈着する。
その意味はなんだろうと思いながら2024年1月最後の日を過ごしています。
明日から2月。
香りの手仕事やります!
沈香はないけど乳香浸出油とティンクチャー、エクストラクトありますよ。
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