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嫌われたかな…と思ったときに思い出したい話

◆ 嫌われたかな?と思ったときに思い出したい話 ◆

『世界で一番バカな旅人』

バカな旅人が旅をしてるの。

どうバカっていうとね
すぐ、だまされちゃうの。

町の人たちにだまされちゃうの。

そのたびに
お金や服や靴をだましとられちゃうの。

でも、旅人はバカだから
「これで助かります」っていう
町の人々の嘘にも
ポロポロ、ポロポロ涙をこぼすの。

そして、
「お幸せに、お幸せに。」って言うの。

で、
とうとう素っ裸になっちゃって
さすがに旅人も恥ずかしくて
森の中を旅することにするの。

そしたら今度は
森に住む魔物たちに出会うの。

魔物たちは旅人の体を食べたくて
言葉巧みにだましていくの。

もちろん旅人は
だまされて脚を一本、
腕を一本あげちゃうの。

結局、
旅人は頭だけになっちゃって、
最後の一匹には目をあげたの。

その魔物は
バリバリ目を食べながら
「ありがとう、お礼に贈り物をあげます。」
って置いていくの。

でも、それも嘘で
贈り物は“バカ”と書かれた紙切れ一枚。

でも、旅人はポロポロ泣くの。

「ありがとう、ありがとう。
初めての贈り物だ。
うれしい。うれしい。
ありがとう。ありがとう。」

もうない目から、
ポロポロ、ポロポロ涙をこぼすの。

そして旅人は
そのままぽっくり
死んでしまいましたとさ。

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考えてみたんだ。

だまされて、頭だけになって
「ありがとう。」と
泣いた旅人のことを。


損とか苦労とか考えるだけ無駄だよ。

旅人はそんなこと考えちゃいないもの。

ただ、
誰かにとってはそれがバカでも
僕にとってはバカじゃないだけ。

誰かにとってはだましがいのある人でも
僕はだまさないだけ。

僕はほんとうに
喜ばせてあげたいと思うだけ。


『フルーツバスケット』
作者:高屋奈月さん
漫画/第17話
アニメ/第11話 より
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悩みのほとんどは
人間関係だといいます。

日々生きていると
心に冷たい風が吹くような
悲しいことも起こります。

それは捉え方の問題で
ただ単に自分の考え方が
マイナスなだけかもしれません。

相手は決して
悪意を込めてなんていないのに。

気がつくと、
「自分が悪かったんだ」
「余計なことをしてしまった」
「あのときあんなことをしていなければ…」
後悔してばかりの自分がいます。


でも、真実がどうであれ
嫌うよりも
嫌われる人でありたい。

だますより、
だまされる人でありたい。

疑うよりも
信じていたい。

そう思いました。

ずるくて、優しくなくて
自分のことしか考えられない。

そんな情けない自分を
受け入れられないわたしですが、
いまは未熟な人間でも、
目指すことは自由ですよね。

どんな人でありたいか…
考えさせられました。


明日から3連休。
よい週末をお過ごしください。

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