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【おふとんな日々Vol.47】体験を紡ぎなおす〜後編〜

こんばんは。
毎週水曜日、旬香さんとfumiの交換日記『おふとんな日々』第47回です!

秋が来る前に冬がやってきた感覚ですね。
旬香さんは「暑いよりは寒い方が好き」とのことでしたが、私は年々「寒いよりは暑い方が好き」になっているかもしれません。

20代の半ばまで日本海側で暮らして太平洋側に来て思うのは「太平洋側と日本海では寒さの質が違う」。
私の地元はずっと曇りか雪で、冬に晴れていることがほとんどなかったので、太平洋側はずっと晴れていることにまず驚きました。

そして、日本海側の方が気温としては寒いと思うのですが、都内のビルの間を吹き抜ける風の冷たさにも驚きました。

気づくと体温を奪われているので、油断ならねえ…!

ところで、年末年始の更新スケジュールどうしましょうかね?(となぜかここで相談)
バリバリ更新したい気もするけれど、おふとんな日々らしく、年末年始はお休みもありかもって。後ほど考えましょう!



前回からお話ししてきた「体験を紡ぎなおす」

▼前回のnoteはこちら

旬香さんが「ナラティブアプローチ」「オープンダイアローグ」というアプローチを取り上げてお話ししてくれていました!

どちらのアプローチも、現実は人々が意味づけして作り上げるものとしているところに共通点があると私は解釈しています。

「【おふとんな日々Vol.46】体験を紡ぎなおす〜前編〜」旬香さんのことば

自分1人では視野が狭くなってしまい、1つの考えに囚われてしまうけれど、私も旬香さんとお話ししていて「過去のあのことには意味があったのかもしれない!」と捉え直すことができたんですよね。

特に変化があったのは、「高校生の時の進路選択で、家庭の事情で行きたい大学に進学できなかった過去」のこと。

保育を学んだことにも意味があった

高校生の私は、金銭的に他県への進学が難しく、志望校への進学を諦めなければなりませんでした。しかし、地元の大学には学びたい分野の大学がなかったんです。

その事実を高3の秋に唐突に突きつけられた私は、かなり落ち込み、進学自体を諦めようとしていたのですが、周囲からの説得もあり、地元の大学への進学を選びました。

気が進まない大学への進学。どの学部に行こうか、悩みました。

実は理系科目を選択していた私。しかし、工作、歌、小さい子とのやりとり、読書、自分の得意なことが1番役立ちそうなのは「保育」ではないだろうか?

将来的に奨学金の支払いもあり、食いっぱぐれはできない……そう思い、好きなことではなく、得意なことに全振りして考えたのです。今考えると、なんでこんな思考で決めてしまったんだろうと少し後悔している部分です。

実際、保育は学んでみると、仕事にするには思っていたイメージとかなりのギャップがあり、一時は大学を辞めたいとすら考えていました。なんとか卒業して保育園に就職したものの、うまくいかず「保育じゃなくて別の道を選べばよかった」と思ったことも。


ですが、旬香さんと育った家庭環境の話や親との関係について話すようになってから変化がありました。

「保育を学んだから、自分の家庭のズレに気づけた」「子どもの発達について知って、自分はもっと甘えてもよかったのかもしれない(甘えられる環境になかった)」と過去のモヤモヤを捉えなおせたのです。

時間の経過もあると思います。けれど、似たような経験をしているからか、言いにくいことも遠慮なく話せたことに驚きました。実家の宗教の話や親の話なんて、仲の良い友人や恋人でも躊躇してしまいますしね。

だから、私から見た旬香さんは、友人というよりは、心強い戦友!という感覚。


私も旬香さんと同様、カウンセリングを受けたことがあります。でも、どこかで思っちゃうんです。
「この人は私と似たような経験したことなんてないだろうしな」と。
勝手な決めつけですが、的外れな意見を言われることも多かったので…。

似たような経験を持つ旬香さんと話せてよかったと思っています。


過去の自分を責めるか、肯定するかは自分で選べる

再解釈という視点で、漫画「piece(芦原妃名子)」のワンシーンをご紹介させてください。

主人公が、亡くなった同級生にまつわる謎に巻き込まれていく、ミステリー要素あり、巧みな心理描写ありの闇深ストーリー。キャラクターたちが不器用ながらも自分や周囲と向き合っていく姿が、すごく沁みます。

絵は少女漫画なのに、中身が全然少女漫画じゃないのでびっくりするかも……。

すごく暗そうなストーリーですが、ちょいちょい挟まるコメディ要素で案外さらっと読めます!「砂時計」「セクシー田中さん」でも思ったけれど、一人一人の苦しさや悩みを掬い上げてくれる作者さんの描写力がすごい。


この漫画では、主人公が元同級生にまつわる謎を解き明かすため、調査をするんですが、その調査に協力してくれる先輩「矢内先輩」が登場します。

この矢内先輩が、ある回想シーンで放つセリフがこちら。

「——いや都合よく解釈してりゃいいんだよ」
「こっそり記憶の改竄くらいしてみたって誰にも迷惑かからない」

「piece」1巻より

過去の事実は変えられないけど、過去を再解釈することで自分を責めるか、肯定するかは選択できるんですよね。

時間をかけたからこそ冷静に捉えれている部分もありますが。

この漫画、関係性の再構築・再解釈についてすごく考えさせられるので、もし機会があったらぜひ読んでいただきたいです。


ということで、次回は旬香さんの「のぞき見ライフスタイル」!
旬香さんの冬の過ごし方、どんな感じなんでしょう?楽しみにしております!


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