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はじめに

書斎のある古民家で暮らしたいなと思っている。

本はいまも、絵本から人文書まであれこれ雑多に読むのが好き。
紙の本はもちろん電子コミックや、noteだって本だと思う。
だいぶ減ってしまったけれども、街にはまだ本屋さんも図書館もある。

田舎にしては、そこそこに文化的な暮らしができているほうだと思う。
借りているマンションもそれなりに住みやすくて特に文句はない。

でも、どうも日々の生活のなかで、
ちゃんと本と向き合えていない気がするのだ。


いつしか失われた「読む時間」は、なによりも生活そのものだった。
かつては毎日のように書店に通い、寝るのも忘れて読み耽っていたのにね。

形から入るのはいつもの悪いクセと分かってはいるけれど、自分のために環境を整えてあげながら、自然と本と向き合う生活に回帰していきたい。

そんなことを考えながら近所を散歩していたとき、だいぶ前から空き家だった古民家が売りに出ていた。どうも気になって、でも半年ほど悩んだのち、中を見せてもらうことになった。


昭和40年代に建てられて、もうすぐ60年になる家。外側はだいぶ傷んでいるが家の中は、人が住まなくなってだいぶ経っているわりには綺麗なままだ。

来客を出迎えるこぢんまりとした中庭や、昔の家らしい等身大の生活感が垣間見える間取り、ベースは日本家屋だけど応接間や洋室もあって、南西の部屋から眺められる遠くの山々も、なんだかいい感じなのだった。

そして一番奥にある、母屋として使われていたのだろう古びた縁側つきの和室。雪見障子と掃き出し窓を開放すると、ふわっと風が入ってきてなかなか良い居心地。

こういう家に好きな本を集めて読んで暮らせたらいいなあと、自然に思った。




さてと、ここまで少しの文を書くだけでも数時間かかってしまった。
「読む」と「書く」は一心同体なもので、いかに普段から読めていないかということでもあるね……。

これから家のことをあれこれやっていくことになるので、せっかくならどこかに書き残していきたいと思って、noteをはじめることにしました。

noteを書くためにも身体を動かして家を整え、どうやって家を整えるかを考えるためにも本を読んでいく。やっていくうちに書きたいことも生まれると思うし、書いているうちにまた新しく読みたいものも出てくるでしょう。

いずれ書いたり読んだりすることが、仕事にもつながったりすると面白いな。




古民家は、フミクラと名付けた。漢字で書くと「文庫」、むかしの書斎だ。
自分のための居場所をつくりながら、読み書きの循環のなかで生活をして、その流れに身を任せてみたい。

まだ始まったばかりで全く見当もつかないけれど、購入して掃除して建築士さんにお願いして、ひとまずプロジェクトは始まった。フミクラが完成するまでのあいだ、考えたことや起きたことをのんびりと綴っていきます。


2024/05/31  もう梅雨がはじまりそうな空の下で

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