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北海道の体験事業者でYoutube共同チャンネルを作ります。

参拝ライブのまとめが終わらないうちに、いきなり時の流れが速くなり、目まぐるしい毎日を送っています。今は、北海道内の体験事業者と連携してYoutube共同チャンネルを配信することが決まりテンヤワンヤ。急に取材が増えてきたので、ことの顛末をこちらに整理しておこうと思います。

北海道のアウトドア・体験事業者のアンケート調査が行われた

コロナ騒動の渦中、自分のことしか考えられずに生きていました。とにかく家族を守る、社員を守るの一心。そんな中、北海道アウトドア観光の先駆者であるアルパインガイドノマドが事業停止するという、業界にとっては衝撃的なニュースが流れました。

この頃から、厳しいのは私たちだけではないと気が付き始めます。札幌国際大学観光学科の藤崎達也准教授がアンケート調査を始めることになり、声掛けなど協力し始めました。調査の経過を伺うと、事業者の多くは年間売上1000万円以下の小規模事業者で、夫婦二人で営んでいることが明確になりました。冬季の売上が80%以上減少し、夏の予約も80%の減少を予測している事業者が大半、という状況です。これは私たちも同じ予測です。自粛解除になったからといって、いきなり観光客が戻ってくるわけではありません。

事業形態的に支援の目からこぼれ落ちてしまっている

いただきますカンパニーは観光事業を7月17日まで休業し、雇用調整金を申請していますが、夫婦二人の場合、配偶者は雇用保険の対象にならず申請ができないとのことです。休業協力金も、屋外という理由で対象になりませんでした。支援の目から零れ落ちてしまい、私たちよりも大変な状況に置かれている事業者が多いのだと知りました。

苦しいのは私たちだけじゃないんだ…。

そう思った瞬間でした。

同時に、体験型観光が大切だと言われていたのに、いざこうなった時の支援がないのだなと悲しくもなりました。来年はアドベンチャーツーリズムの世界大会が開催されると聞いていますが、このまま放っておかれれば、この夏が終わるころには廃業に追い込まれる事業者も出てくるでしょう。素敵な宿があっても、美味しいレストランがあっても、体験することがなければ人は長く滞在してくれません。私たちが生き残れても、仲間が減れば地域の魅力半減してしまいます。私は強い危機感を覚えました。

オンラインツアーの情報共有をするfacebookグループを立ち上げたら1日で200人を超えた

今後何をどう動けばは皆目見当もつかなかったのですが、GW明けくらいから元気になった私は、最近よく耳にするオンラインツアーという新しいサービスにいくつか参加してみました。正直、あまり期待をせず。

すると想定以上に楽しめたのです。

・リアルタイムで現地の情報を目にすることができる時間的な近さ
・双方向で現地の人とコミュニケーションを取れる人との近さ

もちろん、香りや感触、圧倒的なスケール感など、オフラインでしか感じられないものは多分にあります。でも、オンラインでは無理だと思っていたものが、意外に手に入る事がわかったのです。工夫次第ではオンラインツアーでお金を頂くこともできるようになるかもしれない、と直感的に思いました。

するとオンラインツアーの情報が溜まっていきます。facebookのフィードがそればかりになるのも嫌だし、同じように思う人がいるなら情報を共有した方が良いのでは、と思って、グループを立ち上げました。5月21日のことです。アンケートの様子も聞いていたので、同業の方々がオンラインツアーに関心を持ち、一緒に取り組める人が出てきたらという下心もちょっとありました。メディア、映像関係、お客さんとして参加したい人など、あまり制限を設けずに声を掛けました。すると、みるみるうちに参加者が膨れ上がり、1日で200名を超え、1週間後の今で350人のメンバーとなりました。積極的に参加、情報発信してくれる人が多く、関心の高さを感じました。きっと皆さんも、何かできないかと考えあぐねているのだと思います。本当に、苦しい状況ですから。何か行動を起こすと、続けるのが大変なものですが、皆さんの反応を見て、ここはちょっと頑張ってみようかなと思ったのでした。

facebookライブ配信をしてみた仲間たちと反省会をしたらYoutube共同チャンネルを作ることになった

facebookライブ配信が一番簡単そうだから、まずは今週末に一緒に配信してみませんか?そんな私の安易な提案に、5人がチャレンジしてくれました。5月24日のことです。

しかし残念ながら、北海道の田舎は通信環境が整わず、音声もきれいな画像もとぎれとぎれ…という事態が続出してしまいました。一度やれば楽しさが分かるはず!!なんて思っていた私は、楽しさどころか初回から難しさを感じさせてしまったことに、少し落ち込んでいました。

でもそこで諦めずに声をかけてくれたのが、知床でアウトドアガイド事業を営む若月さんと、子どもの体験活動事業を行う長江さんでした。

最初は落ち込んだけれど、方法はあるはずだし、可能性を感じるからと、まずは反省会をと提案してくれたのでした。

これは何か動くぞ…と思った私は、グループにも参加して下さっていた、NHK北海道の瀬田アナウンサーに連絡。コロナで忙しい中なのに、急きょ次週の放送に入れて下さることになりました。連絡した翌日に開催されたオンラインミーティング(5月27日)にも同席し、インタビュー以外にもプロのアナウンサーとしての貴重な意見も下さいました。


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6月4日(土)ほっとニュース北海道(18:10~)の中で紹介される予定です。

反省会の中では各事業者の窮状も共有されました。そんな中だからこそ、前向きに関わろうとする気持ちの良い仲間に出会えて、心が熱くなりました。

様々な議論が繰り広げられる中で、馬車BARとどさんこ牧のガイドツアーを実施する永田さんから、Youtubeの共同チャンネルを作ったら?という提案を頂きました。永田さんは前職インターネット配信のお仕事をされていたのです。Youtubeの難しさも知っており、集まることで多様なコンテンツを定期的に配信し、訴求力のあるものにできるのではという事でした。

いただきますカンパニーでも、つい最近Youtubeチャンネルを開設したのですが、やはり継続が難しく…という状況だったので、その提案には大賛成。その場でチャンネル開設が決定しました。

タイトルも変わるかもしれないけれど、6月3日までには最低7本の動画が上がる予定です。その後、毎日最低1本の配信を続け…

8月末までに登録者1000人、2年後までに1万人を目指します。(無謀ww)

でも、分かち合いの精神で行けば、できるかもしれないと希望を持っています!諦めずに進みます。

この取り組みで見えたのは、コロナ時代を生き抜くキーワードは「分かち合い」ではないかということ

世界中の誰もが経験をしていない事態です。誰も答えを知らない。正解がわからないからこそ、抱え込まずに協力し合えるのかもしれないと思うのです。そして、みんなが窮地です。残念ながら。事業者は、生きるのに必死です。もう既に違う仕事で食いつないでいる人も多いですが、やっぱり私は、形を変えてでも、北海道の魅力を多くの人に届けるというこの仕事を続けていきたいと思っています。同業とはいえジャンルが違うため、あまり会うことのなかったメンバーが、こんな機会に顔を合わせることになりました。何だか不思議なご縁を感じます。小さな私たちだけれど、スイミーのように、集まることで生き残れるかもしれないと、わずかな希望を見出しています。

何を目指していくのか、どうしたいのか。

私にもわかっていません。ただ、農業を伝えるという仕事を続けていきたいだけ。そのためのひとつの手段として、オンラインに希望を見出しているだけ。広報としての大きな価値はあると思っています。頑張れば、それ自体でお金を生み出せる可能性もあるとも思っています。今までやってきた本業のように稼げるなんて思っていません。でも何かやるしかない。わからないのだから。そんな気持ちです。そして同じように何か挑戦したいと思っている事業者の勇気になったり、一歩踏み出すハードルを下げることになるのなら、嬉しいなと思っています。

私の進んでいる道が正しいかどうかなんて、わからないけれど。一緒に試行錯誤してくれる仲間がいるというは心強いものです。

さあ、今日はNHK北海道の取材と、オンライン菜の花ピクニックです。(←近日中にYoutubeにも上げる予定)。頑張ります。


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