私はなにゆえ文学フリマに出ようと思ったのか
最近の同人誌印刷業界は凄い。
オンデマンド印刷の技術が向上し、極少部数でも刷ってくれるようになり、特殊紙特殊加工も少部数対応になっている。
大昔には、超大手でなければできなかった加工が、フツーにできるようになっているのだ。
まさに神である。
たとえば
わあ、キラキラしてる……。
こんなの少部数でもやってくれるんか……夢のようやね……。
というわけで、同人誌が作りたくなった。
オリジナルの文庫、作ってみたい!
ちなみに二次創作の同人誌では文庫を作ったことがある。
友だちであり、サークルの相方である25ちゃんこと二越としみさんのイラストと装丁が神がかっているせいで
「スゲ――!!! なんかもうすげええええ!!!」
という本ができたのである。
それだけにオリジナルでも、文庫小説を作ってみたい!
問題は、「作るからには、どこかの即売会へ行かねばならない」ことである。
即売会には行かず、5冊ぐらい作って自分2冊、友だち3人に1冊ずつ押しつけるという方法もある。
しかし「カッコイイ本を作るんだから、もうちょっと刷りたい」という欲望に勝てなかった。
だが普段出ているのは、赤ブーブー主催のジャンルオンリーなので、オリジナル小説を売るためのイベントを探さねばならない。
そこで、文学フリマである。
実はここに至るまでに少し葛藤があったのだが、それはまたいずれ書くとして――。
まず私が目をつけたのは「文学フリマ香川」だった。
東京や大阪ではなく、香川。
私は愛媛県在住で、香川に身内が住んでいる。
最初から都会へチャレンジせずに、近場へ行こうと思ったのだ。
そして申し込み開始日の夕方、いそいそとエントリーしたのである。
ところが。
先着枠は終了ということは……もしやすでに抽選枠!?
開始から、まだ1日経っていないのに!?
狼狽している間にも出店受付数が、ぐんぐん増えてきた。
自慢ではないが、私はくじ運が悪い。
その昔、ナンジャタウンのくじ引きで、5限のところ5回引いて5回とも最下位のステッカーだった。
抽選を勝ち抜く自信がない。
このまま文学フリマを諦めるか――。
などとは、一瞬たりとも思わなかった。
「香川が落ちるのなら大阪じゃい! 大阪なら25ちゃんがおる!!」
気持ちを切り替えて、大阪の申し込み開始直後にエントリーしたのである。
幸いこちらは抽選枠にはならなかった。
やりきった感いっぱいの私だったが、よく考えたら本の中身を作るほうが大変である。
オリジナルをやっていたころの在庫が、たんまりあるので「来週文学フリマがあります」と言われても、持って行くものはあるのだが、やはり新刊は大事である。
そもそもオリジナルの文庫本を作るのが元々の野望なのだ。新作を出さねば、なのだ。
ちなみに現在、各文学フリマの申し込み状況はこんな感じらしい。
香川の募集ブースは120。
我がくじ運では終わったも同然である。
大阪に目標を定めて、新刊をがんばることにした。
ええ、がんばる!
(しかしなんでこんなに香川、多いのかね? 第一回だから? それとも関西に近いから?)
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