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なぜか勝手に値引きされる夫婦の結婚式をあげた話 式場探し編⑥ 東京大神宮

東京大神宮には夕刻に行った記憶がある。
縁結びで有名な神社である。
縁結びの願掛けに来ているのであろう、
大勢の、ほぼ女性の列が、神社の外まで続いていた。

その参拝客がお参りするまさにその建物の中で
結婚式は執り行われる。
背中にかかる圧が尋常じゃない。

私達の他にも何組か見学カップルがいたが、
やたらと皆さんオタクっぽい見た目なのが気になった。

朱色の絨毯で古めかしい雰囲気。
中を一通り見学させてもらい、
場所を披露宴会場に移して
お料理の試食会が始まった。
ここは試食でもフルコースが出る。

夫はこの日どうしても見たいライブがあり、
試食会の途中で中座した。
試食会でもスパークリングワインをどんどん飲ませてくれたので
私はお酒をガブ飲みしながら1人で2人分のメインディッシュを平らげた。

あと衣装見学と見積もりもらうだけなら私1人でも出来るだろう。
カツラや色打掛を当ててもらったのは楽しかった。

そして最後に見積もりとなった。
なぜか私の担当は、推定御年80歳くらいの
かなりのお婆さんウエディングプランナーだった
写真はアルバムではなくデータだけで欲しい、というと
「ええと現像ではなくて、ネガだけが欲しいということですね。ネガだけのお値段ですとね…少々お待ち下さい。」
一事が万事こんな調子だった。
耳が遠いので大きな声で、何度も、ゆっくりと喋りながら見積もりを作ってもらう。
そんなことをしていたので
気がつけば他の見学客はみな帰ってしまっていて、
私は最後の1人になってしまっていた。
式場の他の方には申し訳なさそうにされた。

この人なんなんだろう、何でこの歳でまだ働いて、というか働けているんだろう、雇用契約どうなっているんだろう…。
仕事で老人慣れしているので、
このプランナーさんに腹は立たなかったが
謎で仕方なかった。


結局東京大神宮は、私達の希望人数(90人くらい)を入れるとなると全然好みじゃない部屋しか選択肢がなくなるというのと、
並んでいる参拝客から背中に感じる圧が怖すぎるという理由で
候補から外すことにした。
お婆さんプランナーに契約を取らせてあげたい気持ちはあったが、致し方ない。


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