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Clubhouseの引き算設計 どこが美しいのか

話題のClubhouseは「やらないこと」を上手く設計して、引き算設計が美しいと評されています。

機能を絞った事で上手くいった世界的サービス、Twitterに例えて音声版Twitterと言われているClubhouseですが、使ってみて実際に

「どこが引き算設計で、美しいのか」5つの項目で、かんたんに解説したいと思います。


ちなみに僕は「無料のブランディング プロフィールリンク」lit.link というサービスを運営している、TieUpsの小原(CEO/UIUXデザイナー)という者です。

lit.linkは、散らかったSNSを一つにまとめる、ブランディング.linkです。
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【告知】明日28日(木)19:00よりClubhouseで
「BlackPinkバックダンサー、韓国AI企業社長と語る、韓国ITとコンテンツ」
について話します、参加希望の方は↓フォローで告知を受け取ってください。

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僕のClubhouseIDはこちら(@Fumihiro)です!

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1.招待枠の引き算

Clubhouseを語る上で欠かせない要素が「2人までの招待枠です」

一般的なサービスでは新規登録は誰でもできて無制限、Clubhouseはすでに登録してる人からの招待が2枠しかありません。

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一般的なサービス例としてInstagramの画像を使っていますが、これはインスタが悪いという事はまったくなく、あくまで設計思想の違いなのでご理解ください。

効果
・プレミアム感の演出
招待されて入っているという優越感の演出と、スピーカー(話手)側に特別なコミュニティであれば、特別に話してもいいという特別感が演出されています。

・招待しなくてはならない切迫感
2枠の招待枠は「何のストレスもなく身近な知人を招待できる数」です。 仮にこれが10人だとしたら急激に面倒になります。
この「気軽に枠を使い切れて、かつ貴重である」事で、登録者の招待枠使い切り率が最大化されていると思われます。

・20ターン目に100万ユーザーを超える紹介設計 ←ここが凄い!
1人2枠という数字は感覚的には、もの凄く少なく思えるかもしれません。

しかし、、!!
1人が2人招待すると2ターン目は3人
3人が2人ずつ招待すると、3ターン目は7人

これを20ターン繰り返すと「なんと104万人を超えてしまうのです!」

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少ないと思いきや投資の複利と同じで、後半の拡大率が高いのですね。
招待されたあなたは、いったい何ターン目なのでしょう。



2.コミュニケーションの引き算

Clubhouseのメイン画面にはSNSならどうしても作りたいアレがありません。 「コメントの書き込み機能」です。

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交流を目指している以上、どのSNSにもあるであろう、コメントがなくタイムラインに流れてくるのはイベント予定だけで、何の書き込みもできません。 

この効果は
・SNS疲れを解消しストレスなく参加できる

イベント予定にコメント欄を設けることで、イベントが事前に盛り上がる効果がありそうですが、現代は沢山の2つ以上のSNSをハシゴしているユーザーが過半数です。

コメント欄を無くす事で、この新たなプラットフォームで求められるユーザーへのアクション期待が減り、ログインした際の「お前ROM専かよ、イイねとかコメしろよ」的な、無言の暴力が減り気楽に参加できます。



3.配信中リアクションの引き算

Clubhouseには配信中のイイねやコメントもありません。
あるのは挙手(Hands up)のみで、スピーカーに選んでもらえた場合、自分自身もスピーカーになる権利があります。

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分かりづらいですが、右の画面上段はスピーカーで音声が流れています。下段は視聴者(フォロワー)で話を聞いている状態です。

効果
・スピーカーが安心して、普段通り会話できる

フォロワーのリアクションがないという事は、登壇側のグループの会話だけが流れている状態です。
こうなるとノイズがなく、気の知れた仲間と普段通り会話しているような雰囲気がでます。
いくつか視聴しましたが、本当にリラックスして普段通りの何気ない会話「最近どうよ?」「あ!来週の釣りどうする?」みたいな会話を、セレブや著名人がしてくれるのです。


4.カテゴリーの引き算

Instagramのカテゴリには検索機能がついており、自分の属性を多種多様なジャンルから選べるようになっています。

これに対してClubhouseは、かなりざっくりとしたカテゴリーの中からしか選べない仕様になっています。

イメージで言うと料理を作る人も、食べる人もぜーんぶ、グルメカテゴリーに突っ込め!みたいな感じです。

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効果
・初期からコンテンツボリュームが出る
Clubhouseの場合フォローした人物のイベントしか通知されません。
そのためフォローしたカテゴリに人数がいないと、何も起きずにチーンと言う状態になります。

カテゴリーを大雑把に大きくまとめる事で、初期のコンテンツボリュームがヒットするように工夫していると思われます。


5.登録フォームの引き算

登録フォームにも工夫が見られました。 一般的に新たなサービスに登録した時は、自分の情報をプラットフォーム側に提供して、受け取るコンテンツを最適化する必要があります。

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ClubhouseはTwitter連携が必須になっており

効果
・少ない入力でユーザーの事を理解してくれる

その人物のTwitter上での交友関係から、フォローすべきアカウントの推奨など、すでにあるSNSの情報を元に最適化できるようになっています。
この辺りは後発SNSならではの工夫と言った感じです。


以上
5つのTipsでまとめましたが、そもそも音声SNSは「メイクしたり準備する手間」「コンテンツを考える手間」「入力する手間」が少ないです。

さらに、SnapchatやInstagram Storiesのように即時に消える事で、安心してコンテンツメイクできる特性があります。

音声SNSは国内でも数々のイケてる起業家がチャレンジしていますが、ストック型(コンテンツが消えない)では、まだ国内勝者が出そうですが即時消費型(コンテンツが消える)では、Clubhouse以上に秀逸なUIUX+アメリカ起点のムーブメント超えを描くのは、なかなか至難の業かと思いました。


最後に、このように増え続けるSNSを、きれいに整理するツールとしてlit.linkと言うブランディングプロフィールサイトの運営しています。



「SNSが多すぎる」「情報をまとめたい」方は、ぜひご活用を。

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