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パンくずリストとしての文章

忙しすぎると思考が消える。止まるのではなく蒸発するようになくなってしまう。ほんとにふしぎなくらい。

たしか、こんなこと考えてたはずなのにな。何か大事なこと考えてたんだけどどんなふうに考えてたんだっけ? 思考がバグってうまく頭が働かない。

いや、もともとのスペックが低いだけなのかもしれないけど。

そんなときのために、思考をメモってる。主にスマホにだけど。ほんとはNotionとかちゃんと使って、ただ思考をレコーディングするだけじゃなく、インデックスで体系的に整理できればいいんだけど、そこにたどり着かない。

なので、いまだに思考のメモをなんとなく自分にわかるようにスマホに書き残すという超アナログな方法でなんとかしてるのが現状。

とはいえ、何かの階層構造になってないとさすがに無理なこともあるので、一応、たどっていくと「あ、ここだ」という思考の置かれた場所に戻れるようにという意識というか工夫はしてある。

なんだろう。サイトの「パンくずリスト」だ。

サイトの訪問者が自分がいま、どのカテゴリのどこのページを見てるのかをわかるように付けられたナビゲーションの一種。サイトの記事の上部とかに「たぬき速報(メディア名)>インタビュー>たぬききつね戦争」と表示されてるやつです。

『ヘンデルとグレーテル』の童話で森で迷子にならないようにパンくずを置いて、来た道を戻れるようにというのに由来するファンタジーな機能。

僕の思考メモは、ほぼそれだ。

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まあ実際、そんなのでもないよりはマシなのでやってるけれど、誰かにお勧めできるようなものでもない。

ただ、体系的に整理できてないことが必ずしも「悪」でもなくて、何度かくり返しパンくずをたどってると「あ、あれもそうだった」と別の道と突然つながって(思考の話です)、新しい何かが見える道に出たりすることだってある。

そういうときは、なんとなく気持ちがいい。わからないけど量子力学でいうところの「quantum jump(クォンタム・ジャンプ)」と呼ばれるやつに似てるかもしれない。

だけど、そういつもいつもうまくジャンプできるものでもないので、やっぱりほんとはフロー型の情報や思考もストック型の情報や思考も、それぞれの特性に合わせて運用できるツールに一元化したほうがいいんだろうな。

と思いつつ、きょうもせっせとパンくずを見失わないように思考の森を歩いてるのだけど。