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愛しのママン

疲れている。Googleカレンダーがいろんな色で埋め尽くされてるからなのか、梅雨のせいなのか、自分のアップデートがうまくできてないからなのか。

いや、こんな話は誰も読みたくないしnoteで書くようなことじゃないな。
せめて甘い話を書こう。お菓子の話。

何年か前だけど、あるところで「好きなお菓子、何?」みたいなトークになった。演劇系のイベントをやったときだ。

リハーサルの合間だか何だったか忘れたけど、まあそういういかにも楽屋トーク的な感じ。その場にいた人が順番に、自分の好きなお菓子を挙げていく。

学生の子もいれば、役者や社会人とか、フリーでいろいろやってる人とか年齢も属性もばらばらで、好きなお菓子となんでそのお菓子が好きなのかをトークするのだ。

「きのこの山」とか、まあまあ定番のお菓子が挙げられる中で、ある子が「はちみつかな」と言ったのは「おお」と思ったけど。はちみつはお菓子カテゴリに入る人もいるのだ。

彼はスティックタイプのはちみつ(そんなのあるとはそれまで知らなかった)を、お腹が空いたときとか喉の調子が出ないときに食べると教えてくれた。

        ***

自分のところに話が回ってくるまで、正直、どうしようかと思った。好きなお菓子? あるんだろうけど「これが好き」と言い切れるような殿堂入りのものってあっただろうか。

いや、そんなのただの楽屋トークなんだから真剣に考えなくてもいいんだけど、つい考えてしまう。面倒くさいけど癖だから仕方ない。好きなお菓子に限らず、何か聞かれたら「ちゃんと答えたい」が発動するのだ。

状況とか関係性によっては、すごい適当に答えることもなくはないけど。

「ふみぐらさんの好きなお菓子は?」

どうしよう。言っていいんだろうか。言うと絶対、変な空気になる未来が見える。でもまあ、好きなのは本当なんだし――。

脳内で限りなくどうでもいい葛藤を繰り広げてると、「そろそろスタンバイお願いします!」という声で、ちょうどそこで時間切れになった。


結局、僕の好きなお菓子は発表されずじまいだったので、ここで発表しておきます。特に需要ないのはわかってるけど。

好きなお菓子は『ママン』

広島県にある寿製菓さんが製造販売している「ミルクのおまんじゅう」。

いま何人かに笑われたけど、これ他のどの「こういう系」のお菓子とも似てるようで似てない。独特。甘すぎないし、口の中の水分を持っていかれない、ほど良いしっとり感。

ただ惜しむらくは、名前。『ママン』だからね。好きなお菓子は? と聞かれて「ママン!!」と元気よく答えるのはまあまあ勇気が要ります。

あと、なかなか売ってない。ある方法では年に数回買うことができるんだけど、それがいつかはわからないので見つけたときに買うのがルールです。

特に回収する要素もないんだけど、きっと心をつかまれたのは『ママン』だからなんだろうな。