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「胸の傷」が痛む話

いまさらだけど、noteのSEOがつよつよすぎて「なぜ、いまこのnoteの記事が読まれる?」現象が界隈で多発している。

まあGoogle先生(この呼び方、いまもされてんのかな)の検索アルゴリズムのアップデート(不定期)によってGoogle部長(そんな呼び方はない)からの評価は変動するのであれだけど。

ただ、どうやらGoogle検索品質評価ガイドラインで記されている、いわゆる「YMYL」系に当てはまりそうなnote記事は概して検索上位表示される傾向があるっぽい。

YMYLとはYour Money or Your Lifeの頭文字で、あなたのお金や人生(健康とか医療とか就職とか結構幅広い)に関わる内容については、特に厳しく詳細に評価を行うよというGoogleさんのあれです。

ほら、一時期、いやいまもかもしれないけど三次情報のそういう系コンテンツが量産されて、しかも上位表示されるのがいろいろ問題になったから。

で、どうやらnoteの記事は、そんなガイドラインの中でも優良な部類に評価されてるみたいで(推測でしかないけど)、YMYL系のnoteの記事は意図せずに検索で引っ掛かるように。

じゃなければ、説明できないことが僕みたいなライターのnoteでも起こる。

わざわざ該当の記事に飛んでまで読みたい人もいないと思うので再放送すると、こんなnote。

ここのところ、朝起きたら自分の首から胸にかけて引っかき傷ができている。

「どしたの、それ?」

だいたい妻が先に気づく。僕は言われて「え?」てなってシャツを少し引っ張って覗きこんで確かめる。首部分は自分では見えないけど、たしかにある。肌がそこだけ赤くなったいくつかの線状の傷が。

まだ少しぼんやりしているせいか、とくに痛くはないので自分では気づかないのだ。

「ネコ? 新しい女?」

妻が言う。いやいやちょっと待って。うちにはネコも新しい女もいない。
っていうか「新しい」って何? ロシアン・ジョークなんだろうか。ほんとそういうのやめましょう。

まあ、たぶん寝ている間に自分の爪で引っかいているんだろうと思う。

だけど、傷からみれば無意識とはいえ、結構痛いんじゃないか。そんな自傷行為を僕は寝ている間に行っているのだろうか。わからない。

ビデオでも回して録画すれば「あー、やっぱり」ってなるのかもしれないけど、自分の寝相なんてとくに見たくない。幼子の寝相ならアクロバティックでも何でもかわいいんだろうけど、野郎の寝相を録画させられるメモリーが不憫だ。

なので、真相は不明なのだけれど、できれば引っかき傷なんてつけたくない。やっぱりちょっとひりひりするし。

対策するなら

1)手袋はめて寝る
2)寝袋で首から下を完全ガードして手が入らないようにして寝る
3)寝相ポリスを配備して引っかきそうになったら「ピピー」と警告する
4)寝ない

のどれかだと思うけど、もしかして全部の対策をしても引っかき傷が増えてるんじゃないかという気もしなくもない。そうなったら軽いホラーだ。

あと、もしかしたらいま全国的にそういう症状が増えていて、みんな朝起きたら「え?」ってなってるのかもしれない。

病院では「朝、起きたらこんな引っかき傷が……」という人が受付にあふれ、診察室のドアを開けると、そこには見覚えのある夜の店の――。

こんなnoteが「胸の傷」のキーワードでGoogle検索すると約 38,700,000 件の中で上から4番目に出てくるので、うっかり読んでしまった人には申し訳なさしかない。

※昔のnoteのリライト再放送です。