ネギと話す
野良仕事とライティング仕事と企画からの仕事と。いい意味でも、そうでない意味でも煮詰まりそうになると、野菜と話す。
今日は主にネギと話した。あえてネギ坊主(種になる部分)を付けさせなかったネギ(松本一本ネギという固定種の根深ネギ)を植え替えて畝を移動させるのだ。
まあ、ネギの引越しみたいなもの。ネギはちょっと変わっていて、引越しがわりと好きな野菜だ。
多くの野菜は育った環境から引越しさせると、途端に元気がなくなったり、わかりやすいぐらいダメになったりしやすい。環境の変化がストレスなのだ。
ネギは逆で、むしろ松本一本ネギなどはあえて夏場の休眠期に植え替えると、そこからまたスイッチが入って甘味を増す。
さらに植え替えするときに、伸びている根を短く切ってしまう。結構、ばっさりと。
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せっかく伸びた根を切ってしまうなんて、野菜にはダメなんじゃないかと思ってしまいそうだけど、根を切ることでまた新たな根が伸びてネギ自体が良くなるのだ。
なんていうかネギってスーパーサブみたいな存在の野菜だけど、すごいよなと思う。環境を変化させるのが好きで、そのときにはそれまでの自分を捨てることだってできてしまう。
だからってネギがネギでなくなるわけでもなく、ネギの価値としても上がるのだ。
ということをネギと話してたのだけど、ネギはべつになんとも思ってないらしい。なんか、大人だなネギ。