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予定至上主義をタモリさんに叱ってもらう

予定が狂ったときどうするか。そこの対応というか受け止め方って「その人」とか「その社会」が出ると思う。

まあでも多いのは「予定が狂う(たいていの場合は遅れるとかアクシデントが発生するとかだ)」とネガティブが発動して、クレームとか責任追及、謝罪とかそういうのが行われるケースだ。

みんな予定が狂ったことで怒られたくない。そういう共通認識(社会的フォーマット?)があるからなのか、予定の段階でも正確性を求められる。

だけど、よっぽど悪意があってわざと乱すとかは別として「予定に正確性を求める」って実はすごく矛盾してるのかもしれない。だって「予定」だよ?

ありがちだけど自然災害が発生して、多くの人が「予定が狂う」ことに振り回されたり嘆いてると、そもそも「予定」って何だろうと思う。

野本響子@マレーシア編集者&ライターさんの『東南アジアここだけのお話』でもタイムリーにそんな話が出てきた。


マレーシアのメディアが日本のメディアと仕事するのを嫌がる理由がそうだなと思って。理由は有料マガジンの中身なので気になる人はそちらで。


日本人の感覚、マレー人の違和感。そうだよなぁ、わかるわどっちも。出羽守ではなくて。

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日本人の感覚では、べつにそこまで急ぐ必要ないことも「できれば早く」「予定通りに」がデフォルトになってる。そこを崩されると日本側は「怒る」らしい。

マレー人にとっては予定は予定なのに、なんで予定が変わって怒るのか理解不能。そりゃそうだ。というかいろいろ変わる可能性を内包してるから「予定」なのだ。

予定が変わったら変わったで、それでできるように、できる範囲でやればいいだけだし、なんならそれも含めて楽しめばいい。

なんだけど「楽しむ」も日本人の大人集団は「仕事は遊びじゃないんだ思考」が行き渡って(まあ洗脳に近いけど)、楽しみながらなんて言ってたら「学生じゃないんだから」とか怒られが発生する。

台風もそうだ。年々、台風という事象そのものが耐えがたいリスクになってる気がする。とにかく台風でも何とか予定が壊れないように早めに対策しろ(生命とか財産レベルのリスク回避とは別の文脈で言ってます)と偉い人たちが迫ってる。

リスク回避を早く間違えることなくできてない相手がいたら、その人も怒られる。自然現象なのに変な話だ。

台風なんだから仕方ない。いっそ台風休暇でいいじゃん。とか言うとまた怒られるんだろうな。

その昔、もはやむかしむかしあるところにレベルぐらいの高度成長期の日本に「モーレツ社員」という言葉があったらしいけど、今は実質ゼロ成長なのに、なぜか「予定を乱してはいけない」世界ではモーレツ社員の生霊がうごめいている。

さすがにもう、なんとかしたほうがいいんじゃないか。予定通りになんてなる時代でもないんだし。なんていうか「大体でいいよ」「もう少しちゃんと遊びも入れようよ」って言いたい。

これを言えるのはタモリさんぐらいしかいない。タモリさんの名言(諸説あります)で叱ってもらうのだ。

真剣にやれよ!仕事じゃねぇんだぞ!