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懐かしのミルメーク ☕️

この存在は、未だによく分からない。なんで顆粒のつぶつぶが冷たい牛乳に入れても、軽々と溶けてしまうんだろう。

最近手に入れた「ヨーグルト用のお砂糖」にも似ている不思議さ。

顆粒で細かくなっているから溶けだしやすいのだろうか。砂糖自体の粒の大きさより小さいからかな。と、何かで調べることをせず、ただ何となくで考察してみる。 

ぼうっとしながら、考えて考えて、結局結論なんて出ないまま、牛乳と溶けて乳白色の白から薄茶色の色へと変化していったミルメーク入りの牛乳を口に含む。

ふわりと甘く、冷たい。

コーヒー牛乳を優しく甘くしたようなまろやかな甘さ。

そして、懐かしさを感じる。

私は昔、本当は牛乳が苦手だった。小学校の頃は、まだお昼ご飯の時間に全部食べきらないと居残りさせられる時代だったから。

残される恐怖がわたしにはあったから。

牛乳をいの一番に飲み干していた気がする。

人より「劣っている」と思う瞬間が何よりの恐怖なんだと思った。その頃から、きっと、私は人が怖かった。

ちくりとするような思い出も、良かったことも、笑いたくなるほど馬鹿なことをしていた日々。

ミルメークは、きっと、小学校にいた自分にとってまさに「革命」だった。

甘く甘く広がる、牛乳とは違うまろやかで甘い味覚を楽しませるようなワクワクさがあったんだ。

今では平気で、冷たい牛乳を腰に手を当てて飲むようになった私だけどね。

ミルメークは、本当に感動して、せがんで、母に何回か買ってもらった気がする。スーパーで見つけた時は、心がぴょんっとなるほど嬉しかった。

あれから幾年もの時が過ぎて、色んな問題があったり、生き急いだり、めちゃくちゃ破壊したくなったりと。なかなかの日々を過ごしていたけど、そんな日々を守ってあげたくなるような気持ちになった。

ミルメークを飲んでこんな気持ちにさせられるなんて、私は、やっぱり否定の中で生き続けるのは難しいらしい。

懐かしいミルメーク。



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