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認知症おとーさん日記 Aug.1 2021

朝、握っておいたおにぎりを持って大倉山へ散歩へ行った。しばらくおとーさんと散歩に行けなくなると思うと、切なくなってややぎこちなくなる。しかしおとーさんは、そんなことはちーっともわかっていない(覚えてない)ので自然体だ。ゆっくりゆっくり歩いて到着。

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ひと休みしながらおにぎりを食べて、リフトでジャンプ台の上へ。
「Rの家は、あっちの方だな。あれは、札幌ドームか。」
などとおしゃべりしながら、しばし眺望をたのしんだ。
「今度は、夜景がきれいな時間に来よう。」
そう約束したけれど、いつになるかなぁ。来年の春には一緒に来られるといいね。

昼すぎに妹Rちゃん一家が車2台でやってきた。打ち合わせ通りRちゃんと姪っ子Mがおとーさんを床屋へ連れ出した隙に、妹の旦那さんと甥っ子たちが明日グループホームへ運ぶライティングデスクやサイドテーブルなど大きな荷物を車に積み込んだ。帰ってきたおとーさん、自分の部屋へ入ってデスクなどがないことにショックを受けて、寝込んでしまった…

みんなで晩ごはんを食べるはずだったのに、準備ができて大好きな姪っ子Mに呼びに行かせても、
「食欲がない。」
と部屋から出てこない。あー、こんなことなら外で待ち合わせしてごはんを食べるんだったか… とりあえず、待とうと言うことになりテーブルに並んだ料理を前に気まずい空気で待つことしばし。おとーさんがトイレに起きてきて部屋へ戻る前に、
「みんなごはん待ってたんだよ〜」と声をかけると、
「そうか、それは悪かったな。」と無事みんなでごはんを食べることができた。
いまこのときを生きてるおとーさんだったから、一緒にごはんができたのだと思うと、ちょっと複雑な気分だけれどホッとした。

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たのしくみんなでごはんを食べたあとは、お正月のわが家の定番、トランプで大富豪をして遊び、おとーさんもとてもうれしそうだった。うちごはんにして結果オーライだったけど、みんなが帰ったあとベッドルームへ入るなりまた
「どうしてデスクがないんだ。」と聞かれ、また説明。
「行きたくない。」と険しい顔になったおとーさんを見るのは辛いなぁ…

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