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圧迫骨折その2 認知症おとーさん日記 Mar.24 2021

きのうから動かなくて済むように携帯電話に電話をするようにしているのだけれど、けさは携帯電話に出ない。念のため固定電話にかけると、しばらくしてから電話に出たおとーさん、

「シャワーをする前に髭を剃っていたところだ。」

と言う。え?シャワー??大丈夫なのか??? どうやらきょう甥っ子たちがベッドマット交換に行ってくれることを、病院へ連れて行ってくれると勘違いしたらしい。病院へ行くなら、身支度を整えなくてはと言うわけだ。違うんだよ。と言ってはみたけれど、1週間お風呂に入っていないからさっぱりしたくなったと言うので、くれぐれも気をつけて入るように伝えた。

しばらくして電話をしたら、やはり出かけると言う思い込みが有効になっていたらしく、出かけるための着替えをしている最中に痛みが激しくなって横になっていたとのこと。もう一度きょうは出かけないんだよと伝えると、苦笑いしていた。お薬飲んで、横になって甥っ子たちが行くのを待っていればいいからね。と伝えるとちょっと安心したようだった。

昼すぎ、甥っ子たちがベッドマットを替えに来てくれて、快適になったとおとーさんから連絡があった。甥っ子たちの顔を見てちょっと元気になったのか、ソファーで横になってテレビを見ているところだと言う。

しかし、やはり痛みはひどくなる一方らしく、夜になってまた泣きの電話がかかってきた。仕事中だったのであまり長く話せないと伝えると、

「ごめんな。悪かった。」

と言う。仕事中はちょっとイラッとして、子供のように痛いから連絡してくるのかとも思ったけれど、仕事が終わってから冷静になるとこれはSOSなのだと思った。ひとりで静養なんて、やはり無理があるに違いない。入院先の目処も立ってないし、なんとかしなければ。

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