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入院15日目 認知症おとーさん日記 Apr.9 2021

朝いつもように電話をしたけれど、やはり通じず。仕方ないなーなんて思っていたら、おとーさんから電話があった。朝ごはんを食べたか、痛みはどうか、お風呂に入ってね、などとおしゃべりしてたら看護婦さんに変わった。

「ここのところ金子さん落ち着かないようで、きのうの夜も何度かナースステーションにいらっしゃって同じことお聞きになったりしていたので、娘さんの声を聞いたら落ち着くかと思って電話をしました。」

と言う。あちゃー、そうなのか。おとーさんに代わってもらって、またひとりで暮らせるように病院で養生してることをもう一度伝えた。大丈夫かな?入院2週間目でストレスが溜まってるのかなぁ…

夕方おとーさんから、

「ちょっと話したいことがあるんだ。」

と、なんだか切羽詰まった声で留守電が入っていた。なんだろう?どうした、どうした、と電話をしようとしていたら病院から電話が入った。

「金子さん、頭がおかしくなるとか、飛び降りたい衝動に駆られるとか、みんなを傷つけたくなる、とおっしゃってせん妄の症状が出てるんです。ご本人が辛そうで家に帰りたいとおっしゃってますし、歩けるようになっていますから、お家に帰られた方がいいかと思います。」

と、看護婦さん。そうは言ってもいきなりひとり暮らしを再開するのも剣呑なので、

「ちょっと家族とも相談するのでお返事を待っていただけますか?」

と電話を切り、主治医に連絡をとった。多分ストレスが溜まっているせいでせん妄が出ていると思われること、受け入れ体制がない状態での一人暮らしには反対で、その状態が作れるまでは入院がベストと言う返答。やはりそうだよね。

おとーさんとも話しをして、妹Rちゃんのところに行くのは迷惑だと思うから家に帰りたい気持ち、わたしは月末まで帰れないことなどを話していたら、

「おとーさんもこの状態でひとりで帰って暮らせるとは思ってないんだ。だから心配しないで、大丈夫だから。」

と、言ってくれた。少し落ち着いたかな。もう少しがんばっておくれ。

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