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寝坊 認知症おとーさん日記 Dec.23 2020

気がついたら8時前。慌てて電話をすると、開口一発「寝坊した!」と、おとーさん。いま着替え中らしい。「電話してる場合じゃないね。じゃあね。」と言って電話を切った。

そろそろごはんを食べ終わった頃かと、40分後に電話。なんと今ごはんを炊いているところだと言う。「じゃあ、行く準備はしておいた方がいいよ。」「もう、準備はできてるんだ。」よかった。そこはちゃんとわかってるんだ。あとはお迎えまでにごはんを食べられたらいいけど…

お薬のこともあるし、念のためと思って9時すぎにもう1度電話をしてみた。もうすぐごはんを食べ終わるところだと言う。なんとか間に合ったんだいと思っていたらさにあらず。きょうはお迎えが早くて、なんと待ってもらっているらしい。「いつもは9時半なのになんでこんなに早いんだ。」と、ご立腹のようですが、9〜9時半って言われてるんだよ、おとーさん。そんなこと言ってる場合じゃないから、とりあえず「早く!」と言って電話を切ったけど、後片付けまですべて終わらないと出かけないかなぁ… 申し訳ないなぁ。

夕方おとーさんに電話をすると、晩酌の真っ最中。なんだかご機嫌だ。晩酌中にどうかな?と思ったけれど、明日デイサービスで床屋に行って欲しかったからお財布の中身を確認してもらう。デイサービスに床屋が併設されていて、助かる。きれいにして新年を迎えようね、おとーさん。

きっとおとーさんは床屋のことを忘れてしまうだろうから、デイサービスにも電話で伝えた。ついでに最近の様子を聞くと、お風呂のときの着替え用の下着をここ半月ほど持っていくのを忘れているらしい。朝の確認項目に入れるようにしよう。そしてこれからは、まめにデイサービスでの様子を聞くようにしたほうがいいな。

しばらくしてから、おとーさんから電話がかかってきた。どうやら朝の電話も、さっきの電話もすっかり頭から抜け落ちているらしい。認知症の症状がまた進んでいるのかなぁ。あまり時間がないのかもしれないと思うと、心がヒュンッとする。

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