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帰省 認知症おとーさん日記 Mar.25 2021

悶々としていたけれど、このままにしておくと後悔する!と帰省することにした。朝、飛行機を手配して妹に連絡を入れる。コロナ禍なので、東京からわたしが行くことによって父の受け入れ先に制約が出る可能性が高いので、札幌に帰ってからPCR検査を受けられるように手配。ケアマネージャーとも、デイサービスの系列の病院に入院するためにはどのような手続きが必要か、そのほかどのような案があるのかを移動中に連絡を取り合う。おとーさんからは、

「痛くて救急車を呼ぼうかと思っているんだ。」

と電話があり、とりあえず帰るからそれまで待っていてと伝えた。実家に着いてみると、リビングのカーテンは引かれたままで真っ暗。ヒヤッとしたけれど、寝室を覗くとトイレに起き上がるところで、きょうはずっとベッドにいた様子。トイレに行くのにも何かにつかまらなくては痛くて歩けないから、椅子を歩行器代わりにして移動していたらしい。こんな時になんだけれど、感心してしまった。

トイレから戻るのに手を貸して横になってもらった後、部屋の様子を見るとここのところあまりごはんは食べていないらしい。食べかけて残したカップ麺が台所に置かれていた。

コーヒーがいいと言うので淹れたけれど一口飲んでいらないと言われ、お水を持っていくと勢いよく飲んだ。

「水を飲んだら、スーッと気分がよくなったよ。」

きのうからほとんど水分を取っていなかったのだろう。食欲がないらしいけれど、とりあえずたい焼き(途中買い物する時間がなく、バスに乗り換えるまでの隙にターミナルで買った)を食べられるだけでいいからと出すと、全部食べた。

「悪いな。でも、文恵が来てくれてほっとした。」

そう言って、しばらくすると眠ったので、病院探し開始。デイサービス系列の病院は4月からならば病床に空きがあればなんとか…ってことだったし、それまでショートステイを使うにもかなり制約がついている。他も当たっておくに越したことはないと、認知症の主治医の先生と高校の同級生に連絡を取った。

程なくいろいろと情報が集まって、主治医の先生から病床に空きがあるから明日から入院できるとの返事をもらった。リハビリテーション科があって整形外科医もいるので、受け入れ体制は万全。しかも彼女が主治医になってくれるので、認知症との連携も取れる。願ってもない入院先が見つかって、ホッとした。メッセンジャーやLINEでやりとりしていたら、

「静かだから、文恵が帰っちゃったかと思って、泣いてたんだ。」

そんなことを言われると、胸がギュウッとなる。ごめんね。でも今はそばにいるからね。晩ごはんはちょっとだけお酒も飲んで、まあまあ食べてくれてよかった。

急転直下入院が決まったことをおとーさんに伝えると、ちょっと嫌がったけれど納得してくれた。が、ここからずーっと壊れたレコード状態。病院が遠い、近いところで入院できるところはなかったのか、と言う文句も含め、眠るまで何回同じことを説明したのだろう…苦笑 そろそろ限界だなと思ったら、妹Rちゃんから電話がかかってきた。ナイス!

彼女には状況をLINEしていたから、それを見て連絡をくれたらしい。彼女もいろいろと当たってくれていたようで候補があったらしいのだけど、勝手に決めてしまったわたしを支持してくれた。彼女をないがしろにするようで気に病んでいたのだけれど、とりあえずよかった。

しかし、こんなことならもっと早く帰ってきたらよかったと反省。そうしたらおとーさんがひとりで辛い思いをしなくてもよかったのにな… 





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