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金子文恵 / 料理家
2021年11月21日 17:55
お薬確認も、生存確認ももう必要ないのだけれど、おとーさんの様子を知りたくて、毎朝電話をしている。朝は、比較的元気なことが多いおとーさん。ある日、そういえば着た切りスズメになりがちだったことを思い出し、遠隔で着替えをしてもらった。下着類はお風呂の時に着替えるんだけど、洋服はなかなか着替えないんだよね。おとーさんはブツブツ言いながらもちゃんと着替えをしてくれたみたい。朝ごはんのあとはすぐに部屋
2021年11月21日 17:54
グループホーム入居1週間した頃は、「帰りたい。ごはんがおいしく感じない。」毎日のように電話でそういうおとーさん。やることがなくて、寝るのも早そうだ。ある日の夕方電話をすると、「家のことが心配。散歩をしたい。ここにいると病人になったみたいで、どうしてここにいなくちゃならないのかと、自分を責めてしまう。週何日かここに厄介になるというのはダメなのか?もう限界だ、帰ると言おうと思う。帰る家はある
2021年11月21日 17:53
おとーさんのいない実家は、ガランとして淋しい。9時前に電話をしてみると、よく眠れてごはんもおいしく食べたそう。よかった。わたしの方が淋しがってるのかな。昼すぎに爪切りやカレンダーなど、きのう持って行き忘れたものをグループホームへ持っていった。おとーさんの好きな杏仁豆腐も届けたけれど、食べさせてくれたかなぁ?晩ごはんを食べ終わった頃にもう一度電話をしてみると、しきりに帰りたいと言うおとーさん
2021年11月21日 17:52
朝ごはんを食べながら、「きょうは何か予定あるのか?」と、いつものように言うおとーさん。「グループホームへ行くんだよ。妹Rちゃんが迎えに来てくれるよ。」と答えると、「どうしても行かなくちゃならないのか。」そうだよね、行きたくないよね。わかってるけれど…9時すぎにRちゃんと甥っ子Yがやってきて、いよいよ引越し開始。おとーさんは着替えた後の洋服を畳んで持っていこうとしている。こういうとこ
2021年11月21日 17:51
朝、握っておいたおにぎりを持って大倉山へ散歩へ行った。しばらくおとーさんと散歩に行けなくなると思うと、切なくなってややぎこちなくなる。しかしおとーさんは、そんなことはちーっともわかっていない(覚えてない)ので自然体だ。ゆっくりゆっくり歩いて到着。ひと休みしながらおにぎりを食べて、リフトでジャンプ台の上へ。「Rの家は、あっちの方だな。あれは、札幌ドームか。」などとおしゃべりしながら、しばし眺
2021年11月21日 17:47
あさってのグループホーム入所の前に必要なものを、妹Rちゃんと3人で買いに行く予定にしていた。その前にご飯を食べに行こうと言うことになり、おとーさんに希望を聞くと「寿司か鰻がいい。」と言うので、鰻を食べに行くことに。近所の名店はもう予約で埋まっていたから、懐かしのかど屋へ。こどもの頃はじめて鰻を食べに連れていってもらった店なのだ。そんな話をしながらみんなして欲張って中入れ重を頼んだ。おとーさん、
2021年11月11日 07:15
帰宅した翌日、起きてきたおとーさんに「おはよう。」と言うと、普通に「おはよう。」と返してきたおとーさん。あれれ?おとーさんの中では、ずっと一緒にいた感じになってるのかな?? ま、いっか。「おとーさん、髪の毛がぺったりしてるよ。シャワー入ったほうがいいんじゃない?」「そうか、入るか。」意外と素直にシャワーに入った。上がってきたおとーさんの髪の毛はホワホワでほっぺがピンク色になってなんだ