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余命1年だった花嫁



ウェディングドレスを着ようと考えているみなさん、おめでとうございます。
私事ではありますが最後まで読んでくれると幸いです。

今から3年前、2020年4月に39歳でアルコール性肝硬変、慢性腎不全を患い病院に運ばれました。おしっこが全く出なくなり、お腹に水が10L溜まり脚は浮腫んでパンパンになりテンピュールのような触感で少し触っただけで激痛が走りました。目は黄色く黄疸が出ていました。視界も黄色くこちらから見える世界は黄色いモヤがかかっていました。血は止まらなくなり鼻や歯茎からずっと出血していました。腹水で肺が圧迫され呼吸困難になりついに痛みに耐えきれず病院に運ばれ、肝硬変と慢性腎不全と診断されました。肝硬変は末期でChild-Pughは脳症だけが無くグレードCの分類でした。CKD(慢性腎不全)のステージは5でこちらも末期でした。

肝臓は全身の血液を集めて栄養を蓄えたり解毒していますが肝臓が硬くなると血液が肝臓に入りにくくなり、滞った血液がしみ出る形で腹水になります。肝臓で作られるアルブミンの量が減るため血管内に水分がとどまりにくくなり血管からお腹にしみ出やすくなります。
私は10Lもの腹水が溜まるまで放置していました。出産間近の臨月時で3Lほどのお腹ですからその3倍です。やばい状態だと知りながらもその頃の私は死にたくて病院に運ばれる瞬間はやっと死ねるという安堵感でいっぱいでした。

まずHCUに運ばれ頸動脈からカテーテルを刺し緊急透析を開始。頭が働いていないので何をされているのかわからず、パニックになり嗚咽が出るほど大泣きしました。医師からは透析をしないと今夜あなたは死にます。と言われ大人しくしましたが心の中では『何で助けるんや!』と怒っていました。
隣の高齢の男性はもう意識がなく家族が面会に来ていました。私もそろそろかなと思い家族を待っていましたが来る気配が全くありません。その間に男性は亡くなりました。一晩かけて人が死んでいく過程を隣で聞きました。何とも妙な経験でした。死とは何なのか。生とは何なのかをいきなり突きつけられました。死にたいと思いながら生きてきたけどちゃんと死に向き合った事があるのか?自問自答する長い夜になりました。

利尿薬を点滴し翌朝出たおしっこは50ccの真っ赤な血。
そして6Lの腹水穿刺をしました。腹水穿刺とは腹腔内に針を刺し溜まった腹水を抜くことを言います。
血圧は190を超え39℃の熱が出て頭はボーッとし一睡もできませんでした。お腹の張り裂けそうな痛みを我慢することができずカロナールを処方してもらいましたが全く効きません。
殺してくれと叫びたくなる程の痛みでした。病院へ来たことをこの時は後悔しました。
寝れなくて頭も爆発しそうに痛かったので睡眠導入剤を処方してもらいましたがアルコールの離脱症状も相まり3日間寝ることが出来ませんでした。
腎臓は透析、肝臓は利尿剤を飲んで排尿を促す治療と難治性腹水症に対するCART療法(腹水濾過濃縮再静注法)が開始しました。抜いた腹水には栄養がたくさん入っているのでそれを濾過し点滴でまた体内に戻すのです。
この頃の摂取して良い水分は1日500ml。薬を飲む時の水分補給が至福の時間でした。

利尿剤のおかげで徐々におしっこが出るようになり便も5日ぶりに出ました。
しかし腎臓が悪く尿から蛋白が流れ出てしまう状態で医師からは週3回4時間の人工透析を勧められました。igA腎症の疑いでしたがこれ以上腎臓を傷つけられないので生体検査はできませんでした。内視鏡の検査では十二指腸から出血がありました。肝不全の影響で手術ができず致命傷となるので肝臓移植は困難と言われました。

この入院中にCBDの事を知りました。医療関係のフリーペーパーの広告に掲載されていたのです。気分のリフレッシュとリラックスを謳っていました。長い入院生活を終え退院後すぐにCBDを調べてみると多くのショップから販売されていました。
とにかく痛みを取りたかったので藁をもすがる思いで購入しました。

摂取し始めてすぐに腹水が溜まるのも穏やかになりました。しかしCBDを摂取しないでいると数日でまた溜まり始めます。
脇腹の痛みが顕著に見られ時折悲鳴に近い声を漏らしていました。痛すぎて1週間に3回も外来に行き医師からは即入院と言われました。この頃の痛みが一番ひどく、お腹にモーラステープを10枚貼り過ごしていました。腹水で内臓が圧迫されることによる痛みと皮膚が裂け引きちぎられる痛みです。
腹水が解消しないのでデンバーシャント(腹水を静脈系血管に誘導するためのカテーテルを体内に留置する手術治療)を作る事になりましたが手術の予約が取れず2ヶ月先送りになりました。
透析導入も決定し左腕の静脈を動脈に縫い合わせてつなぐ(血流を確保するための)内シャントを作りました。
脚は浮腫がひどく慢性色素性紫斑症になりました。血管がもろくなっているため血液が染み出て脚は赤くなり痒みが強く出たのです。狂ったように掻きむしりました。

父と主治医との家族面談では生存率1年が5割と言われ最後に過ごす場所を考えといてくれと言われました。この頃の私はしっかりと死に向き合いエンディングノートや遺書を作り身辺を整理していました。

退院して当時付き合っていた彼に余命1年と告げました。この頃の私たちの関係は冷え切っていたので私は一緒に暮らしていた家を出ようと決めていました。ところが翌朝、彼は私にプロポーズをしてくれました。
脳に激震が走りました。一晩、悩みに悩んで死ぬまでの1年間を一緒に過ごしてくれる覚悟を決めてくれたんだと思います。まさかの展開についていけませんでしたがそれと同時に初めて人の優しさに包まれた感覚になりました。
『私、絶対生きてやる!』
と心の奥が熱くなりそれがパワーとなりました。

そして私は当時支給されたコロナの給付金10万円を全てCBDに注ぎ込みました。
摂取し始めるとやはり腹水の溜まりが穏やかになります。お腹の張り裂けそうな痛みも軽減され効果を感じずにはいられませんでした。標準医療に加えCBDを摂取する事を決意しました。

トイレと食事の時以外はほぼ寝たきりだったので退院後は車椅子で過ごしました。少しずつ歩く練習をしましたが、筋肉が衰え膝や足の骨に激痛が走り、思うように体を動かす事ができませんでした。全て夫が支えてくれました。

身体は落ち着いてきたので1ヶ月に1回の入院のペースでいけるだろうと主治医に言われ、その後入院しましたが腹水が抜くほど溜まっておらずすぐに退院。主治医は驚き何処か別の病院で抜いてきているのかと聞かれましたが抜いていません。溜まらなくなっていました。
これを最後にCART療法は終了。それ以降腹水は一度も溜まっていません。透析は2回しましたが離脱しました。そして長らく止まっていた生理が来るようになりました。

私は幼い頃のPTSDから鬱をずっと患っていました。精神科ではアルコール依存症と強迫性障害と診断されています。ストレスにより不安感が強まり対処療法として薬を処方されていました。薬を飲んでも不安感は消えず頭がボーッとするだけでずっと死にたい毎日でした。
安楽死について調べスイスに行く準備をしていた事もあります。

現在はCBDのおかげで自分の人生を取り戻しました。
あの時死ななくて良かった!と心から思います。

ここでCBDとは何かを軽く説明します。
CBDとはカンナビノイドのひとつで麻などの植物やオレンジの皮などから抽出される植物由来の成分です。心と身体のバランスを整えるものとして、世界中の国々で医療や健康分野への活用が期待されています。不眠症や偏頭痛、うつ病や肌荒れにも効果があることが認知されています。
私がCBDを摂取し改善した症状は【肝硬変:難治性腹水・肝数値の改善】【慢性腎不全:透析離脱・腎数値の改善】【高血圧:断薬】【色素性紫斑症:改善】【鬱:断薬】【強迫性障害:断薬】【アルコール依存症:CBNを代替】【PMS:断薬】【不眠症:断薬】【偏頭痛:断薬】【アレルギー:断薬】
その他、浮腫、イライラ、ストレスによる胃痛、多汗症が改善されました。しみ、シワも少なくなった気がします。

処方薬や市販薬は長期服用すると癌のリスクが高まり、認知症を発症しやすいと聞きます。
内臓も弱りやすくそのツケは晩年にやってきます。
私は病気の総合商社でしたがこれだけの症状がCBDだけで改善されています。何種類もの薬を飲まなくても良いのが嬉しいです。

耐性はありません。使用してからおよそ3年になりますが量は増えるどころか減っていて摂取しなくても1日を快適に過ごせる日もあります。
内因性カンナビノイドを高めるためにヨガや瞑想を日常に取り入れているおかげもあります。
実はこのカンナビノイドは体内でも作られています。
内因性カンナビノイドは食欲、痛み、免疫調整、感情制御、運動機能、発達と老化、神経保護、認知と記憶などの機能を持ち、細胞同士の活動を支えています。

市販ではCBD(カンナビジオール)CBN(カンナビノール)CBG(カンナビゲロール)が売られています。

CBNはお酒によく似たリラックス感があるのでアルコールに置き換え断酒に成功する事も出来ました。またCBNは眠りのカンナビノイドと呼ばれるくらい、寝る前多めに摂取するとトロリと眠たくなり朝までぐっすりと眠る事ができます。不眠で処方されていたトラゾドンの断薬にも成功し今は飲んでいません。処方薬の眠剤とは違い寝起きはスッキリ、日中は晴れやかです。
鬱やPTSDのフラッシュバック、強迫性障害がCBNで緩和されています。身体の痛みも和らげてくれます。

CBGはリラックスはしたいけど眠くなりたくない時に摂取しています。CBGは抗菌作用も持つため抗がん作用、骨の成長・促進や抗炎症作用について研究が進んでいます。

メンタルも落ち着き私の生活にカンナビノイドは欠かせない物となりました。
さらにたくさん勉強する機会を得ました。本を読んだり論文や記事を読み漁りました。知れば知るほど納得のいくものでした。


話は戻りまして、当時私が処方されていた薬はアムロジピン、炭酸水素ナトリウム、ウルソ、リバークト、サムスカ、スピロノラクトン、タケキャブ、フロセミド、トラゾドン、ベルソムラ、フェルムカプセル、カロナール、フェキソフェナジン、ミルセラです。
現在は炭酸水素ナトリウム(胃薬)、ミルセラ(貧血の注射)だけになりました。

アルコール依存症との戦いは未だ1日1日の勝負だと思っています。
肝硬変を患ってから以前通っていた精神科に訪れましたがアルコール依存専門のクリニックを紹介すると言われました。そのクリニックに行ったところで抗酒剤を処方されるだけで私は一生PTSDと戦っていかなければなりません。
薬を処方するのが病院の仕事なので理解はしていますがその治療方法だと私はまた死ぬ事を選んでしまいます。

先ほども言いましたが私は幼い頃の強い出来事に耐えきれずPTSDと強迫性障害を発症しアルコール依存症になり肝硬変と腎臓病を患いました。苦しい人生でした。
記憶は消せないので根本治療は無理でした。薬を頼ったりお酒を頼ったりしてなんとか生き延びてきました。しかしそれも続けていたら死、若しくは廃人になっていたでしょう。カンナビノイドは辛い記憶に蓋をしてくれます。考える事をストップしてくれるのです。
人間生きているとPTSDを発症する経験をする事もしばしばあります。災害や事故や事件、誰もが体験する可能性があります。またストレスから大病に至ったり自殺をするケースは山ほどあります。
令和4年の自殺者はおよそ20,000人。この方達が少しでも救われQOLが上がり生き生きと仕事をし納税すれば社会も潤います。

私にとって自分を癒す方法はカンナビノイドでした。
これからの人生、まだまだいろんな事が起こります。心や身体に異変が起きた時にカンナビノイドがあるという事をどうか覚えていて欲しい。


カンナビノイドを勉強すればするほど救える命が多いことを知りました。今日本で規制されているTHCはさらに多くの人を救えます。私の目標はTHCの使用も可能にすることです。
残りの私の人生は命を助けてくれたカンナビノイドに恩返しをし、結婚してくれた夫と全力で生きたいと思います。

終わり

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