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美容室で感じたホスピタリティ

テレワーク中心なのをいいことに伸びっぱなしになっていた髪を切りに、久しぶりに美容室に行ってきました。

いつもお世話になっている美容室にいったところ、迎えてくれたのは初めて見る若い女性のスタッフさん(仮称Aさん)。

淡い赤色に染めた髪に、あどけなさも残る表情だったため、
「専門学校を出たばかりの新人さんなのかな?」
という印象でした。

Aさんに担当をしてもらえることになり、カットを開始。

すると、今まで経験したことのないほどゆっくりとしていて、慎重にハサミを動かす手付きでカットが進められていきます。

これまでのスタッフさんのハサミは
「シャキシャキシャキシャキ!」
なのに比べ、Aさんの場合は
「シャキン⋯シャキン⋯シャキン」
といった具合。

僕は目が悪すぎてメガネを取ると雑誌もろくに読めないため、カット中はずっと目を閉じているのですが、
「やっぱり新人さんだったのかもしれないな」
「ぜひ経験を積むと思って気楽にやってくれっ」

というような余計なことを考えながら、カットが終わるまでじっとしていました。

しばらくして、Aさんから「メガネかけてもらっていいですか?」と声がかかります。
鏡でカット後の自分を見てみると、オーダー通りかつ自然な仕上がりに。

カット中は、「少しぐらいおかしくなってもしょうがないな」と思っていたので、嬉しい誤算でした。

シャンプーのときも、Aさんのゆっくりとした手付きは健在。
今までのスタッフさんからはワシャワシャと力強く洗ってもらうことが多かったので、新鮮かつリラックス感を感じることができました。

髪を乾かしたあとに、「軽くセットしても大丈夫ですか?」とAさんに聞かれたため、お願いすることに。

セットが終わったあとにメガネを掛けてみると、
「あれ、少し雰囲気イケメンに見えなくもないんじゃないか?」
と思えるほど似合う髪型に仕上げていただいていました。

正直今までで一番納得のいく仕上がりだったため、Aさんに心のなかで謝罪しつつ、「久しぶりに人の仕事で感心したなぁ」という心持ちでした。

オーダーを踏まえて僕に似合うカットをしてくれたAさんの技術力はもちろんですが、
「ゆっくりで慎重な手付きは、お客さんひとりひとりとちゃんと向き合っているからかもしれないな」
「ずっと笑顔で快い対応をしてくれていたな」

ということにも気づいたからです。

また、家に帰っても顔などに細かい髪の毛がほとんどついていないことにもとても驚きました。
(普段はカット後に家で鏡を見てみると、けっこう細かい毛が残ってしまっているんですよね⋯⋯)

それも、Aさんがカット後にフェイスブラシで細かい毛を払ってくれた心遣いのおかげでした。

ひょっとしたらAさんは他のお店で経験を積んだ方だったのかもしれませんが、もし新人さんだったとしたら
「ぜひホスピタリティのある接客を続けていってほしいな」
「その強みを活かせる環境に身をおけるといいな」

なんてことを、余計なお世話とわかりながらも考えてしまう出来事でした。

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