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「フロイト以後」 鈴木晶

講談社現代新書

西荻窪音羽館で購入。店頭の棚で発見。
(2013 11/09)

「フロイト以後」から。フロイトの抑圧理論のところで、フロイトは「歯科医のところで頭と両手を押さえられたら、自然に足をばたばたさせる」ようなものだ、というようなことを書いている。人間とは(でなくとも?)そういうものらしい…
(2013 11/12)

置換と圧縮


今回は夜にちびりちびりやっている「フロイト以後」から夢判断のところを。夢の形成過程にあるのが標題に挙げた置換と圧縮。ヤコブソンの理論だと換喩と隠喩にあたる。
またまたこの夢判断についてよくある批判の一つに、夢の素材は現在の隠されたいろいろな意識(潜在意識)であり、フロイトが重視する性的欲求(エディプスコンプレックス等)ではない、という誤解があるが、性的欲求のエネルギーは夢に現れるのではなく、置換と圧縮などの形成そのもののエネルギーとして使われている。またそもそもそのような現象が起こる真の原因でもあるらしい。
(2013 11/15)

フロイトとフロイト以後

 フロイトが自分の思想の中心においた「性」あるいは「性欲」とは、本能が壊れてしまったために自然から逸脱した人間がつくりあげた文化なる秩序を支える基盤としての「性」なのである。
(p94)


文化とは自我と自然・本能とのせめぎあいから始まる…という。

 欲動エネルギー、すなわち生命はエスの側にあるのだが、人間は自我こそ「私」であって、エスは私ではない、と思い込んでいる。
(p109)


あとは超自我のところの超自我は親子間で受け継がれていく、という理論も面白そうだ。
フロイト以後は新フロイト派と言われるサリヴァンやフロム、ユングやフロイトと並び称されるアードラー、そしてアメリカの自我心理学的心理学とイギリスの対象関係論(クライン、自他の未分離状態から他者の理解まで)、現存在分析まで。
(2013 11/16)

「フロイト以後」読了


「フロイト以後」の「以後」続き。いわゆるフランス現代思想の流れの人々を概観(多くは精神分析の影響を受けてあるいは実践している)…の中で、ラカンとクリスティヴァに多くページをさいている。ラカンの無意識は言語によってコード化されている、というのは一見すると?だが、ここで言う言語は一般的に言う言語ではなく、幼児が外界をどう秩序立てていくかということらしい。クリスティヴァはテクストの裏というか底というかに、生成されつつある(無意識のような)テクストがあるということらしい。
(2013 11/18)

「ミハイール・バフチーンの世界」を購入。訳者の一人鈴木氏はこの本の著者でもある。
(2013 11/23)

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