鼓直 訳 岩波文庫 岩波書店
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ボルヘスとバークリー
ボルヘス「詩という仕事について」少しずつ。これは(も)どこかの講演か講義が元。引用は後にするけど、あのボルヘスですら、家に読んでない本がたくさんあり、でも新刊を買う誘惑に勝てないというのには、びっくりしたというか、安堵したというか…(ひょっとして謙遜?)…
(2018 04/08)
ちょっとだけ、補足。ボルヘスってバークリー好きみたい。この本でもリンゴの味というものは、リンゴと食べる自分の接触においてしか存在しない、というバークリーの説引用しているし。最後の文は詩というものに出会っている人はそれを定義できない。詩を定義しようという試みは出会っていないからこそ行えるという意味。
困惑中だし、勝てないし、定義もできないけど、詩には出会ってないなあ・・・
(2018 04/09)
第2章隠喩
言語行為そのものが隠喩の認知によって行われるという。語源に遡れば何事かの隠喩に突き当たる。
だから隠喩を使用して、綻びに迷い込ませる、そこの方が人間にとって居心地がよい。
中世タペストリーとか見るとそうだよね。この章では、「概念メタファー」という考えを思い起こさせる(先取りしている?)
(2018 05/22)
第3章「物語り」
ボルヘスはここで「詩」という言葉で何を言い表そうとしているのか
だんだんと深みにはまりわからなくなってきている・・・
というわけで「詩という仕事について」の第3、4、5章。今まで読んだところの引用祭り(笑)
第3章「物語り」
小説は追放された人間の物語。追放はいくら積み重ねても断片に過ぎなく、読み手はその断片を組み合わせて総図を見ようとするが、お互いにお互いを含むジグソーパズルはいつになっても完成することはない。
第4章「聖書の調べと翻訳」
逐語訳の肯定的見方。直訳好きの傾向のある?自分にとっては嬉しい…
(「これは結構なことです」とボルヘスが言う時、彼はそれを真意で言っているのだろうか。また「気にしない時代が「来る」はず」なのか、あるいは「もう去ってしまった」のか。少なくとも現在の文明と思想が一回破滅されてからでないとそんな時代は来そうもない)
第5章「思考と詩」
ホワイトヘッド…難しそうだから手に取ってすらもいないけれど、読まないとダメかなあ…
ソシュールの言語の恣意性とも似ているけれど、違うものだろうし…それに言語という領域を越えたものについて言っているような気がする。
(2018 06/17)