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プロが解説 - スマートロックの未来標準「Aliro」

割引あり

スマートホームプロ集団X-HEMISTRY代表の新貝です。

まだ知る人ぞ知るであろうスマートホーム関連の標準規格「Aliro」をご存じだろうか。

2023年11月に突然「Aliro」という新たな標準規格への取り組みが、スマートホームの標準規格「Matter」を策定しているCSA(Connectivity Standard Alliance)からアナウンスされた。

アナウンス後日本でもいろいろなメディアがAliroについての記事を取り上げたので読んでみたが、正直どの記事もわかりにくいなー、という印象。

もっともAliroはまだ公になっている情報がほぼCSAが出した内容くらいしかないため、プレスリリースや公式Webサイトにある情報の範囲内で咀嚼して記事にするしかないので無理もない。

スマートホームのプロ集団X-HEMISTRYを率いる僕はCSAの中の人ではあるがMatterを中心に追っていることもあり、正直Aliroのことを人にきちんと説明できるレベルで理解できていなかったが、リリースの直後の2023年11月中旬にジュネーブで開催されたCSAのメンバーミーティングに出席したことで、基礎的な部分に関してはようやくAliroの狙いと守備範囲を理解することができた。

Aliroは「住宅」に限定していない規格のため、正確に言うとスマート"ホーム"のみならず、現状「鍵」や「カードリーダー」などを使って入退室を必要な箇所の「認証」を標準化する規格である。なので、書き出し部分で「スマートホーム"関連"」と表現してみた。
つまりスマートロックも当然のことながらカバーするが、オフィスなどに見られるカードリーダー式の装置もカバーする規格になっているため、スマホやスマートウォッチに権限が付与されていれば家だろうが、オフィスだろうが、ホテルだろうがどこでもシームレスに入室/入館ができる仕組みを目指していく。

スマートホーム業界では住宅と非住宅両方をカバーする「鍵」や「カードリーダー」が必要な箇所をスマート化するプロダクトやソリューションのことを「Access Control (アクセスコントロール)」という用語でくくって表現する。
AliroはまさにAccess Controlの標準化であり、Aliroという名称がつけられるまでは「Access Controlワーキンググループ」と称されていた。

豆知識としては「Aliro」はエスペラント語で「Access」を意味する単語が語源となって名付けられた。

Aliroのアナウンス後、周りから何度か「"Matter"とどう違うんですか?」「なぜ"Matter"とは別の規格が必要なんですか?」という質問を受けたが、有料コンテンツ部分ではその部分も解説してみたい。

※ Matterの基礎知識については過去noteを参照

前置きが長くなったがAliroという規格を端的に表現すると「スマホやスマートウォッチで物理的な鍵を置き換えるための標準規格」である。

日本はスマートロックすら普及が遅れているスマートホーム後進国であるが、スマートロックを解錠する手段としては、

  • スマホのアプリを使って解錠する

  • (機種依存はあるが)数字の暗証番号で解錠する

  • (機種依存はあるが、指紋認証や顔認証などの)生体認証で解錠する

  • QRコードやURLなどを使って解錠する

などなどの手段が(スマートロックをある程度理解している人たちの中で)知られている。

他の手段としては、

  • スマホをタッチして解錠する

  • (スマホをバッグやポケットに入れたままでも)ハンズフリーで解錠する

という手段もある。
Aliroは、まずこの後者の手段を中心に標準化を進めていく規格である。

BLE(Bluetooth Low Energy)を使ってハンズフリー解錠できるスマートロックも今の世の中でも売られているが、反応速度に難があったり、BLEとスマートロック間で電波の疎通できると解錠されてしまうことから、イエナカからでも意図せず解錠されてしまうケースもあるため、いまいちが高くない。AliroはそういったUXも含めて課題解決を目指していく。

スマホやスマートウォッチなどとスマートロックでそれらの機器を認証する部分を標準化していく規格である。

ここまで概要を文章でまとめてみたが、ここからは図解だったり、Aliroで採用されている通信方式UWBの解説なども有料コンテンツとして解説してみたい。

我がスマートホームのプロ集団X-HEMISTRYのクライアント企業に対しては、下記有料記事で解説するよりも深い情報提供が可能なので、有料で購入頂かなくとも直接DMを頂ければ個別にミーティングベースで解説セッションをご提供します。

ということで、X-HEMISTRYの紹介を挟みつつ有料記事セクションに入っていきたい。


著者 : 新貝 文将

スマートホームに特化したコンサルティングサービスを提供するスマートホームのプロ集団X-HEMISTRY株式会社の代表取締役。

2013年から東急グループでスマートホームサービスIintelligent HOMEの事業立ち上げを牽引し、Connected Design株式会社の代表取締役に就任。

2018年には株式会社アクセルラボの取締役 COO/CPOとして、SpaceCoreサービスの立ち上げを牽引。

2019年秋にX-HEMISTRY株式会社を設立。スマートホーム事業に関連するノウハウを惜しみなく提供する形で、多くの日本企業向けにスマートホーム事業のノウハウを伝授しつつ、数々のスマートホーム事業企画/立ち上げにも寄与。

リビングテック協会発行「スマートホームカオスマップ」の製作にも深く関わり、スマートホームのエキスパートとして日本のスマートホーム業界で認知されている。

X-HEMISTRYのコーポレートサイト
https://x-hemistry.com/

X-HEMISTRYのオウンドメディア「スマートホームBase」
https://x-hemistry.com/smarthome/

X-HEMISTRYの公式note : 海外のスマートホームニュースを週一で発信中

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