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今日はふたり散歩

冬用のクッションを買いに行こうとオットに誘われ、ちょっと戸惑いながらも車で行ける所なら大丈夫かなと伝え、突然のお出かけが決まる。

久しぶりの道は何だか新鮮で、これまで目につかなかった古くからあるお店や新しい大きな看板、橋から見通せるきらめく川面、目に映る光景のひとつひとつに感激する。フロントガラスを通して伝わる日差しやぬくもりに、季節の移り変わりを感じた。

今回は大きな大きなクッションが欲しくて、サイズ感が気に入るものはあったけれど、思っているようなカバーが見つからない。悩んだ挙句、ヌードクッションだけふたつ買うことにした。最近あまり出番がなくなったストールをカバー代わりにしたらいいかな。

買い物を終えて車に乗ると午前中に届いたLINEに気が付いた。時は既にお昼前。

「お天気もいいから公園にお散歩に行きませんか」

今年、福岡に転勤が決まり初めてのひとり暮らしをしている大学時代からの大親友。お互いになぜかお誘いの言葉は少し他人行儀なLINEで始まることが多い。

返事を待っているはず、思わず大急ぎで電話をかける。

ここから歩いていくのは無理だけれど、公園の中だけ一緒にお散歩したい 

近くにいるだけに余計心配させてしまうから、まだ彼女には伝えていなかった。直接会った時に話そうと思っていたから、今日、会えるなら話しやすいかな。

「もちろん、何なら現地集合でもいいの」

その言葉に安心し、オットに話すと、そのままお昼を食べて公園まで車で送ってくれることに。

気心の知れた彼女は大学時代から私の体調のこともずーっと分かっていてくれるから、決して無理をさせようとはしない。お天気の良い今日、お散歩できるって嬉しい。送ってくれたオットにも感謝。いつだって私の周りにはやさしい人と空気で満ち溢れている。

公園をとてとて歩く。こんなペースだけどいいの?って聞くと、「お散歩なんだから急ぐことはないでしょ」って。

途中、新しく出来たカフェでテイクアウト。ベンチに座り、八女茶を飲み、彼女は煎茶の甘さに驚いている。甘味が強かったり、渋みが効いていたり、産地によっても変わるんだよね、なんて。陽だまりの中で写真を撮って、水鳥を眺めて、ゆらゆらと泳ぐ小さなお魚を見つけたりして。

亀の親子?がはぐれそうになって、あっちだよ 迷子になっちゃうとふたりでいらぬ心配をしたり。

他愛のない会話がただただ落ち着くのはきっとあなただから。

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スワンボートの数、ものすごいスピードで進んだカヤック、トランペットの練習をする男性。

きらきらひかる水面を撮ろうとした時に見上げた空。飛行機も撮っちゃおうか。思ったよりも大きく映らない。鳥くらいにしか見えないかもと笑い合っていたら、

ねえ、あれって嵐ジェットだよね。

5人の顔が見える。なんだか今日はついている。きっとまたいいことがありそうな気がするね。



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