001 津軽殺人事件/内田康夫
浅見宅に堀越刑事が相談にやってくる。赤坂で男性が殺された事件現場にダイイングメッセージが残っていた。
「コスモス、無残。」
とても印象的な言葉。一気に寂しい野原が思い浮かぶ。珍しく初っ端から刑事が浅見に助けを求めにきたのは、嫌味な上司の鼻を明かしてやりたいからだそう。なるほど納得。
今回のヒロインは被害者の娘で司法浪人生の靖子ちゃん。
青森で古書店を営む父親は「津軽を旅する会」の中で「太宰治が描いた肖像画」の話を聞き、手に入れようと上京していた。お父さんの訃報を聞くシーン