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妊娠中・産後に適切なトレーニングとは?

妊娠中に適度な運動を行うことは、母児双方の健康にとって有益な事が知られている。アメリカ産婦人科学会(ACOG)は、正常な妊娠経過をたどっている健康女性にとっては、妊娠前から行っていた定期的な運動を継続しても構わないし、そのメリット注意点、リスクなどについても詳細な見解を発表している。この文献ではアメリカでの指針をまとめつつ、日本臨床スポーツ医学会からの指針を比較している。

妊娠期間の最大の特徴は、母児双方の急激な成長・変化にある。妊娠中の運動については一部の女性と医師は妊娠中の運動が流産、早産、胎児の発育障害などの原因とならないか懸念している。しかし、医師のメディカルチェックを受けたうえで禁忌項目に該当しない場合には、積極的に運動を行ってよい。実際に日本でも芸能人などがマタニティエクササイズを積極的に行っている姿がインスタグラムなどにアップされている場面も多くみられる。私が臨床で見ていてもトレーニングが原因で流早産になって運ばれている場合は見たことがない。

これはあくまでも妊娠時期や運動をする上での注意事項を知っておけばの話である。巷で行っているマタニティエクササイズではどれだけこの禁忌項目や留意事項、そしてエクササイズに参加する参加者本人の意思確認ができているか。ここに実施する側の曖昧さが出てきているのではないだろうか?

やはり自身の経験値だけでなく科学的根拠に基づいた基礎知識を知っておけば安全に自信を持って、マタニティエクササイズが実施できるであろう。

臨床にいた助産師としては母子ともに分娩に対応できる体力を作って、お産を迎えてくれるのは願ったり叶ったり。

そして、マタニティエクササイズがその後の育児に向けての基礎体力作りにつながる。産後にも耐えれる身体の大きな軸作りになる。身体の軸が出来れば、育児や家事に対する体力も維持できる。

昨今、夕方になると疲労感で打っ倒れそうになる身体を必死にキッチンの流し台にもたれ掛かって食器を洗っている姿が現代女性の日常ではないだろうか?とにかく少子化の時代で女性の肩にも育児、家事、仕事とこれまで以上の負荷がかかってくるのは否めない。そんな3足のわらじを履いた生活にも対応できる。

妊婦の運動に求められる条件を以下に簡潔に記載する。

・安全性
・環境
・運動の種類
・運動強度
・運動時間

さあ、女性の一生における心と身体の軸を整える事をいつから始めるか。それに気が付いた人からその後の人生に変化が出てくるのは否めない。実際に私自身が出産後7年で人生が劇的に変化を遂げたからである。

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