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公演の振り返り④(演出追記編)

[フキョウワ]第二回公演『足掻き(あしかき)』及び、
公演にまつわる話の振り返りを行っていく。
今回は演出面の追記。

公演が終了して、2週間が過ぎた。
映像の配信も開始させ(こちらのサイトで1,000円(税込)にて視聴権販売中!
https://fukyowa.stores.jp/)、その合間でちょくちょく人に会ったりして
公演に関する話を聞いて回っている。

前回の振り返り(演出編)で小屋入り後のあれこれについて書いていたが、
改めて小屋入り後に芝居が変わった(間延びした)原因を考えると、
マスクの影響もあったなぁと思う。
感染症対策として稽古中は常にマスクをつけたまま稽古をしていた。
小屋入りし、場当たりで初めてマスクを外したわけだが、表情がもつ情報量は圧倒的に大きかった。初めてお互いの口元の表情を認識する役者と演出。
そりゃ、そこの情報に左右されるわな。それにより情報を受け取る“間”が発生したのは間違いなく、それが間延びの一因になった。
稽古中、マウスシールドとフェイスシールドを使う(表情が見えるようにする)案もあったのだけれど、マスクより感染対策能力が低い、という話がでていたのもあったし、なにより、こっちの案の方が演技に与える影響がでかいと(マウス・フェイスシールドをすると、声がマスク以上に内側にこもり、相手に届かない感じになる)判断し、マスクオンリーに路線変更した。
ともかくもマスクを外した時の影響には自覚的でないといけなかった。
今、芝居の稽古しているみなさん、どうぞご注意ください。

あと、演出に関して振り返る中で一番感じていることが、
意味を込めるだけの演出は不十分、ということだ
今回の舞台でいくつかのモノに象徴的な意味を込めた。
・リンゴ
・自転車(車輪の音)
・電話(電話のコール音)
大きくはこの3つだ。
演出としては、明確な意図と意味を込めて、配置、構成し、
それらが果たす象徴的な意味みたいのをお客さんに読み取ってもらえると
考えていたが、感想や意見を聞く限り
うまくいっていなかったのだな、と感じている。

うまくいかなかった理由として考えられるのは
①ディレクションの弱さ(意味付けの弱さ)
②全体としてのまとまりの無さ
(それぞれが独立していて、関連性が読み取れない)
③作品そのものの魅力の無さ(考察に値する面白さが作品に無い)
このあたりだろうか。
③に関しては、もうどうしようもない(面白い作品つくれるようにするしかない)けれど、①と②だとしたら、もっと探求する余地がある。
②に関しては要素をもっと絞る方法もとれたし、
①に関してはもっと作品に明確に絡めるように
すべきだったのかもしれないとも思う。
この辺り、どうすべきだったみたいなことは、
もっといろんな人に話を聞いていこうと思う。

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