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野外レストラン「フードキャンプ」を通じてふくしまの食を伝える。

「ふくしまおこしびとPlus」ではふくしまの地域づくりに関するキーパーソンや関係人口の方に、福島の魅力や想いをお話いただきます


フードキャンプのようす

山口松之進(やまぐち しょうのしん)さんプロフィール
山口タクシーグループ代表取締役。
2015年、山口タクシーグループ代表取締役に就任。グループ創業は1955年。タクシー事業からスタートし、運輸、バス、整備、物販、介護タクシー等を展開している。幼少期は野球一筋の生活を送り、大学時代の病気が人生を見つめなおす機会に。郡山市に戻り、グループ入社後、自身もヘルパーの資格を取り、介護タクシーをスタート。その後「孫の手トラベル」を設立し、全国初のタクシー送迎付きの日帰りバス旅行を開始。2011年の東日本大震災後はフードキャンプやレストランなど、飲食サービス事業にも着手。2018年、事業継承の成功事例として復興庁の「復興事業事例顕彰」を受賞。2019年、環境省の「第7回グッドライフアワード環境大臣賞優秀賞」を受賞。
その他の活動として、2009年に音楽グループのGReeeeNとの共同製作にて「緑の扉」と呼ばれるモニュメントを郡山西口駅前広場に設置。2010年こおりやまグリーンカレー愛好会の発足に貢献。

食に関する仕事をはじめたきっかけを教えてください

「孫の手トラベル」の母体は、タクシー会社である「山口タクシーグループ」です。祖父がたった3台のタクシーから始めて事業を拡大しました。事業を継いでからは2009年に介護タクシーをはじめ、そこから発展してツアーを始めました。自宅へお迎えに行き、自宅にお届けするという、まさに「孫の手のようにかゆいところに手が届くように」という思いから「孫の手トラベル」と名付けました。
東日本大震災の後、郡山ブランド野菜協議会の鈴木光一さんに畑で様々なお話を伺い、畑で食べたとうもろこしの甘さや佐助ナスのみずみずしさに、私自身の感動を多くの人に体験していただければ、生産者への信頼が構築され、風評被害はなくなるのではないかと感じました。そこでお客様を畑に連れて行くという青空レストランフードキャンプが生まれました。

「フードキャンプ」について詳しく教えてください

フードキャンプとは観光地ではない自然豊かな場所で、その土地の新鮮な食材を味わうアウトドアレストランツアーです。畑や湖畔、酒蔵など観光地ではない福島県の「魅力ある場所」を探し出し、青空の下にレストランをオープンします。
ここに至る経緯としては、2015年に知人から要らなくなったキッチンカーを購入したことから始まりました。さらに震災後、福島の食を応援するために、「柏屋」開成店の裏庭で、県産食材を使ったトレーラーレストラン「福ケッチァーノ」を始めた、「アル・ケッチァーノ」奥田政行シェフと、郡山市にある日本調理技術専門学校の鹿野正道校長との出会いも大切なきっかけでした。モニターツアーなどを経て、2017年にキッチンカーを使った「ブランド野菜を畑で味わう旅」「大人を休むグランピングツアー」などを企画しました。毎回県内外の方多くの方が参加し、ここまでの参加者は延べ数千人規模となりました。

今後取り組みたいことはありますか

ツアーを通じ、福島県との関係人口を増やすことで、復興の先にある「本当の再生」を目指しています。日本の大きな課題となる人口減少問題はこれから各地で顕在化してきます。地方が将来的にどう生きていくのか、その課題解決事業の成功モデルを作っていきたいです。

孫の手トラベル
〒963-0105 福島県郡山市安積町長久保1-2-7
Tel.024-945-1313
https://magonotetravel.co.jp

※FoodCamp®は孫の手トラベルの商標登録です。


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