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高島、どんなまち?|「ふくしデザインゼミ ローカル-TAKASHIMA 2024-」紹介【地域編】

2024年8月、「ふくしデザインゼミ ローカル -TAKASHIMA 2024- 」が開講します!

フライヤーやpeatixを見てくださった方のなかには、「具体的にはどんなことをするんだろう?」「高島ってどこ?どうして高島で開催するの?」「講師の方々はどんな人たちなんだろう?」「大切な時間とお金を使って、参加する意義や価値、ホントにあるのかな?」きっと疑問を抱いておられる方もいるはずです。
ゼミ生募集期間中、noteで、できる限りみなさんの疑問にお答えし、企画の解像度をあげていきたいと思っています!

今回は地域編。「プログラムのフィールド、高島は、どんなまち?」から「どうしてふくしデザインゼミを高島でやるのか?」までをご紹介します。


*高島、どんなまち?

滋賀県高島市は、琵琶湖の北西部に位置する、森・里・湖のめぐみに抱かれた、自然ゆたかなまち。古くから、京都・奈良という都と北陸を結ぶ交通の要衝として栄えてきました。

京都・大阪から日帰りでもドライブに来やすい距離感、JR湖西線に乗れば京都駅から高島は45分というアクセスのよさもあり、白髭神社や、メタセコイア並木は超人気の観光地。コロナ禍で加速したアウトドアブームを経て、グランピング施設も増えました(というか、増えすぎなんです、、笑)。

白髭神社
メタセコイア並木

米や野菜、果物などもおいしい高島。高島の食で一つのキーワードとなるのは「発酵」です。湖魚文化の代名詞ともいうべき鮒寿司だけではありません。においの強いものが苦手な方もご安心を!日本酒や味噌などオススメしたものがたくさんあります。ほかにも、伝統的なものづくりもさかんで、高島ちぢみという織物や和ろうそく、雲平筆などが受け継がれています。

「美松」のお料理
勝野エリアのまちなみ

高島市は、平成17年(2005年)に、マキノ町、今津町、新旭町、安曇川町、高島町、朽木村の5町1村が合併して誕生しました。面積は、琵琶湖よりもすこし大きな693.05 km²。滋賀県内でもっとも大きな市です。

そんな高島は実は、県内で高齢化率が一番高い自治体でもあります。大学が一つもなく、進学や就職のタイミングで市外に飛び出す若者が多く、少子高齢化はどんどんと進んできています。
人口5万人を切り、高齢化率は37%を超え。「まずい」と思っている人もいれば、「どうしようもない」と諦めモードの人もいれば、あまり気にしていない人も。高島で起きていることは、全国のローカルで起きていること、起きてくることなはずです。

*これまでの高島での取り組み

「ふくしデザインゼミ」を企画運営する一般社団法人ぼくみんは、2022年の1月に高島と出会いました。

ぼくたちが最初にお会いしたのは、高島市にある介護サービス事業者の協議会会長をされている西村武博さん(株式会社Beスマイル代表)。高島の福祉の担い手がいない、まちが立ち行かなくなっていく。そんな危機感をもちながら、福祉の人材確保、災害時の要配慮者の支援など、まちの課題に真摯に率先して取り組んでおられる方でした。ぼくたちに西村さんを紹介してくださった方は「高島に西村さんのような方がせっかくいるのに、孤軍奮闘ではもったいない。どうにかしたいんです」と。

西村さんの「数年間取り組んできたけど、うまくいかない」に耳を傾けるところから、高島とぼくみんの関わりはスタートしました。

西村武博さん(介護サービス事業者協議会会長/株式会社Beスマイル代表)

と、この物語りを書きはじめるときりがありません。もう少し詳しく知りたいという方は「ぼくらはみんなは生きている」(日本仕事百貨)という記事をご覧ください。

それから1年弱、高島市社会福祉協議会の八坂和美さん、高島市役所の加藤圭子さんなど、仲間を広げて対話を重ね、ぼくたちは22年12月、「未来のジャム」というイベントをはじめました。平日夜、世代も分野もさまざまな50名がどこからともなくやってくるジャムは、たちまち高島七不思議のひとつ(※ぼくみん調べ)に。

23年2月からは、JR新旭駅から徒歩1分の場所にある一軒家をお借りし、「TAKASHIMA BASE」という拠点をオープン。地域・文化・ケア、多機能な拠点を目指して、手作業でリノベーションしながら、新たな場づくりもはじまっています。

未来のジャム VOL.9

*いま、高島が、おもしろい!

そんなぼくたちにとって特別な地域・高島ですが、みなさんにも「おもしろい!」と思ってもらえる土地だと思っています。

ここでは、偏愛かつ部分的紹介になりますが、「高島のここがおもしろい」を、ぼくたちの頭に思い浮かぶ「おもしろい!」を3つほどご紹介したいと思います。

高島のここがおもしろい① いきいきと暮らす人

「こんな人いるの?!」と驚かされるのがローカルの醍醐味のひとつですが、高島も例外ではありません。

地域の人はもちろん、散見される移住者のなかにも面白い人たちがいます。いま特に目をひくのは、大学卒業してそのまま高島にの一次産業に飛び込む若者たち。

神奈川県生まれの田村志帆さんは、淡水魚フリーク。淡水魚うの聖地・琵琶湖にまつわるすべてに魅了され、東京海洋大学在学中から高島で漁師見習いを開始。卒業した今年4月、海津に移住し、本格的に漁師生活をスタートしています。

田村志帆さん(漁師)

京都出身の丹保直也さんは、龍谷大学を卒業し、朽木に移住。山の猟師として活動し、毎週水曜は京都で間借りし、高島の幸を提供しています。

丹保直也さん(猟師)

その他、面白い人を挙げ出すときりがないのですが、ぼくたちの拠点の応援者の地域の方々も個性豊か!物件のオーナーは、なんでも自分でやってしまうナリワイの人。

新旭を拠点に、ボランティアやふれあい食堂の運営などに取り組んでおられる森田さんも、「ないものはつくったらええねん!」とドラム缶で焼き芋器をつくったり、薪を焚べて自宅でサウナを楽しんだり。お金も力も技もない、日々、高島のみなさんに生きる力を鍛えていただいています。笑

高島のここがおもしろい② 謎のディープスポット

不思議なスポットもたくさんあるんです。古くからお店を大切に守り続けているひと、Uターンや移住開業するひと、空き家を買ってリノベーションするひと、こだわりにこだわって高島に来ちゃったひと、個性豊かな人たちが、のびのびと生きているから、ここにしかない場が集まっているのかもしれません。

たとえば、新旭エリアにある「のすたる路(智庵)」というゲストハウス。寝室はなんと大きな倉庫の中?!扉をくぐれば、そこに広がるのは昭和の雰囲気漂うノスタルジックな世界です。

のすたる路

スペシャリティコーヒーを味わうなら、「漕人」へ!
心静まる音楽とコーヒーで贅沢はひとときを。ただこのお店、選ばれしものしかたどり着けないんです。その理由が気になる方は、ぜひ店舗を訪ねてみてください。

「なにもないよ」という地元の人もいますが、いいえ、ぼくたちは高島が面白いことを知っています。そして、未熟は伸びしろに、未完成はかかわりしろになることも知っています。高島は、まだまだこれからおもしろくなります。

高島のここがおもしろい③ 地域にひらかれた場

最後に、TAKASHIMA BASEだけではなく、「地域にひらかれた場」をつくる動きが広がっているという話。世代や分野、立場をこえて、ふらっと立ち寄り、フラットに出会い、関わり合えるような場が、生まれはじめています。

ゆたか会は、高島最大の社会福祉法人。制度と制度のあいだの “つなぎめ” を大切に、制度・サービスを超えたふくしに挑戦し続けています。近江今津駅徒歩5分にある「ほろん」を。昨年度の「ふくしデザインゼミ」では、ほろんを舞台に「ふくしをひらく」アイデアをレシピにするという挑戦をしました。

暮らしや営みのきっかけを創造する建築設計会社・SAWAMURA(株式会社澤村)は、多様な働きかたの提案、新規事業を立ち上げを積極的におこない、市内外で注目を集めています。「SAWAMURAマルシェ 」や「きっかけ創造大学」など、地域に根ざした活動も展開しており、現在は、近江高島エリアにて、元自転車店をリノベーションし、共創スペース「Rin」の立ち上げ中。

いま、多様なアクターが高島ではさまざまな「場」が生まれています。さまざまな場が、さらにネットワークとして結び合わされたとき、きっと高島は、もっとおもしろくなるはず!今年のデザインゼミは、ゆたか会とSAWAMURAにも参画してもらって動いていきます。

*どうして高島でふくしデザインゼミを?

ここまでお読みいただいて、ありがとうございます!「高島いいとこだな~」と「なんか面白いことが起きているのかも?!」と少しでも思っていただけたでしょうか。「ふくしデザインゼミローカル -TAKASHIMA 2024-」は、こんな高島という地域で実施します。

お申し込みや詳細は、下のリンクよりご覧いただけます。

あいだで「未来のジャム」や「TAKASHIMA BASE」といった取り組みも紹介しましたが、いま高島では、「地域をおもしろがりながらアップデートしていこう」という活動もはじまっています。「ふくしデザインゼミ」は期間を区切った学びのプログラムですが、そんな地域の未来づくりの本気の実践の一環です。教室や本の世界の外の、「本物の現場(=ローカル)」で「実践」して「体験」してみることでしか学べないことがある。

だから、「ふくしデザインゼミ ローカル」のフィールドは、ぼくたち自身がコミットしている「高島」なんです。

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それぞれの興味や得意を活かしながら取り組む3ヶ月間の集中プログラム「ふくしデザインゼミ ローカル-TAKASHIMA 2024-」は、8月24日(土)開講です!ゼミ生の募集は、8月4日(日)まで!

みなさんのエントリー、お待ちしております!

▽ お申し込みはこちらから ▽


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